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九州戯曲賞、スタート
先週末は福岡に帰っていました。
九州戯曲賞の選考会があったので、それに出席がてら実家にも顔を出してきたのです。
九州戯曲賞は、その名の通り、九州地区で活躍する劇作家の作品を公募して賞を与えるものです。
主催は九州地域演劇協議会とNPO法人FPAP。めんたいこで有名なふくやが協賛しているのが、地元らしいと言えば地元らしい。
選考委員は横内謙介、土田英生、松田正隆各氏に加えて僕の4名です。
横内さんとは、何度かお会いしていますが、土田、松田両氏とは初顔合わせ。自分がいかに演劇関係に顔が狭いかを、改めて実感しました。
しかも戯曲賞の審査員など初めての仕事。福岡出身でしたし、20歳のころは、福岡市内で公演もうっていました。東京暮らしの方がとっくに長くなった今でも、福岡は地元だと思っています。僕でよければと、お引き受けしたのですが、弁が立ちそうなお三方と同じ土俵で審査することができるか、大いに不安でした。
最終候補作は五本。
そのうちの四本は、等身大の人間たちが登場するシチュエーションコメディ。観にきたお客さんに楽しんでもらいたいという指向のエンターテイメント作品でした。戯曲賞というからにはもっと抽象的な作品が多いかと思っていたのですが、これなら僕でも言えることはある。ちょっとホッとしました。
選考会場は共催の大野城まどかぴあ。ここは1997年版『髑髏城の七人』をやった思い出深いホールです。図書館と劇場が一緒になっているところが僕としては好ましい。訪れる度に、もし自分が高校生の時に近くにこんな施設があったらきっと足繁く通っただろうなと思う場所です。
さて、いよいよ審査です。
司会のFPAP事務局長の高崎さんと僕ら四人の審査員で行われるのかと思いきや、九州各地区の公立劇場の担当者の方々が見学するのだとか。
「うわ、公開か」と最初は緊張しましたが、実際に審査を始めると、各審査員の方々との討議が面白く、そっちに夢中で、公開だとか非公開だとかはあまり関係がなくなりました。むしろ少しギャラリーがいた方が、リアクションがあって、刺激になるタイプかも知れないなとも思います。『グレンラガン』関係ですっかり公開イベントづいてしまったのかもですね。
審査は非常に面白かったです。面白かったなどというと不謹慎かな。実に刺激的でした。
エンターテインメント指向の作品が多い中、僕や横内さん、土田さんがピンと来なかった、言葉と状況を極力削った抽象的な候補作を、松田さんが強く推した時は、むしろ「そうこなくっちゃいけない」と思ったり。
審査員の僕らは、四人ともまだ現役の書き手です。他人の作品を語るということは、結局自分の作劇法を語ることになる、僕はそう思います。
僕らが理解できなかった作品を松田さんが読み解くことは、僕ら自身の発見になる。その上で自分が推す作品を決めるということは結局自分自身の立場を再確認することでもあるのです。
もちろん、自分語りで受賞作を選んだわけではありません。
全ての作品は上演を前提として書かれています。つまり観客に見せることを前提に書かれた作品です。テーマの処理や、舞台構成のテクニックなど"人に見せる作品"としての完成度を客観的に見る視点は、それぞれ持っています。
大賞受賞作を選ぶのに、審査員四人がそれほど割れなかったのがその証拠だと思います。
選考結果に関しては、九州地域演劇協議会のホームページで発表されています。
選評も今月中には掲載される予定ですので、興味のある方はそちらをご覧下さい。
選考会の後は、最終候補者の方や関係者の方々と懇親会でした。
「きさんらか。俺たちの作品に難癖つけて落としたんは。その根性たたき直しちゃるけん、覚悟しいや」などという乱暴者の九州男児が待ちかまえているわけでもなく、審査会では話せなかったことを直接作者と話せたりしたことも、面白い経験でした。 みなさん、自分の劇団なりユニットを持ち、現場で戦っている方だったので、なるほどだからこういう作風になるのかと納得したりもしました。
とりあえずスタートした九州戯曲賞、新しい才能と共にこの賞が全国にまで発展していけばいいなと期待します。
九州戯曲賞の選考会があったので、それに出席がてら実家にも顔を出してきたのです。
九州戯曲賞は、その名の通り、九州地区で活躍する劇作家の作品を公募して賞を与えるものです。
主催は九州地域演劇協議会とNPO法人FPAP。めんたいこで有名なふくやが協賛しているのが、地元らしいと言えば地元らしい。
選考委員は横内謙介、土田英生、松田正隆各氏に加えて僕の4名です。
横内さんとは、何度かお会いしていますが、土田、松田両氏とは初顔合わせ。自分がいかに演劇関係に顔が狭いかを、改めて実感しました。
しかも戯曲賞の審査員など初めての仕事。福岡出身でしたし、20歳のころは、福岡市内で公演もうっていました。東京暮らしの方がとっくに長くなった今でも、福岡は地元だと思っています。僕でよければと、お引き受けしたのですが、弁が立ちそうなお三方と同じ土俵で審査することができるか、大いに不安でした。
最終候補作は五本。
そのうちの四本は、等身大の人間たちが登場するシチュエーションコメディ。観にきたお客さんに楽しんでもらいたいという指向のエンターテイメント作品でした。戯曲賞というからにはもっと抽象的な作品が多いかと思っていたのですが、これなら僕でも言えることはある。ちょっとホッとしました。
選考会場は共催の大野城まどかぴあ。ここは1997年版『髑髏城の七人』をやった思い出深いホールです。図書館と劇場が一緒になっているところが僕としては好ましい。訪れる度に、もし自分が高校生の時に近くにこんな施設があったらきっと足繁く通っただろうなと思う場所です。
さて、いよいよ審査です。
司会のFPAP事務局長の高崎さんと僕ら四人の審査員で行われるのかと思いきや、九州各地区の公立劇場の担当者の方々が見学するのだとか。
「うわ、公開か」と最初は緊張しましたが、実際に審査を始めると、各審査員の方々との討議が面白く、そっちに夢中で、公開だとか非公開だとかはあまり関係がなくなりました。むしろ少しギャラリーがいた方が、リアクションがあって、刺激になるタイプかも知れないなとも思います。『グレンラガン』関係ですっかり公開イベントづいてしまったのかもですね。
審査は非常に面白かったです。面白かったなどというと不謹慎かな。実に刺激的でした。
エンターテインメント指向の作品が多い中、僕や横内さん、土田さんがピンと来なかった、言葉と状況を極力削った抽象的な候補作を、松田さんが強く推した時は、むしろ「そうこなくっちゃいけない」と思ったり。
審査員の僕らは、四人ともまだ現役の書き手です。他人の作品を語るということは、結局自分の作劇法を語ることになる、僕はそう思います。
僕らが理解できなかった作品を松田さんが読み解くことは、僕ら自身の発見になる。その上で自分が推す作品を決めるということは結局自分自身の立場を再確認することでもあるのです。
もちろん、自分語りで受賞作を選んだわけではありません。
全ての作品は上演を前提として書かれています。つまり観客に見せることを前提に書かれた作品です。テーマの処理や、舞台構成のテクニックなど"人に見せる作品"としての完成度を客観的に見る視点は、それぞれ持っています。
大賞受賞作を選ぶのに、審査員四人がそれほど割れなかったのがその証拠だと思います。
選考結果に関しては、九州地域演劇協議会のホームページで発表されています。
選評も今月中には掲載される予定ですので、興味のある方はそちらをご覧下さい。
選考会の後は、最終候補者の方や関係者の方々と懇親会でした。
「きさんらか。俺たちの作品に難癖つけて落としたんは。その根性たたき直しちゃるけん、覚悟しいや」などという乱暴者の九州男児が待ちかまえているわけでもなく、審査会では話せなかったことを直接作者と話せたりしたことも、面白い経験でした。 みなさん、自分の劇団なりユニットを持ち、現場で戦っている方だったので、なるほどだからこういう作風になるのかと納得したりもしました。
とりあえずスタートした九州戯曲賞、新しい才能と共にこの賞が全国にまで発展していけばいいなと期待します。

2012/02/10 05:46:22
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