特ダネ記者魂

2009年06月16日

「だって正義のため」という邦夫さん/貴方の「義」とは?

[山田厚史の特ダネ記者魂]


政治家は顔を売るのが仕事という。顔は大事な商売道具、もはや公共物である。最近、見かけることが多い鳩山邦夫総務相、10代のころは目がくりくりして坊ちゃん顔だった。「男の顔は履歴書」とも言われるが、今や二回りも大きくなり、目に凄味も備わった。

その顔で、今度は日本郵政の西川善文社長に噛みついた。「続投は認めない」と息巻き、「だって正義のためだもん」とテレビカメラに見栄を切る。かんぽの宿や郵便割引制度の悪用など日本郵政に問題は多いが「西川解任」にはそれと別次元の暗闘が絡んでいるように見える。民営化を巡る自民党内の路線対立である。麻生首相など主流は民営化反対なのだろう。「巻き返し」は郵政官僚の悲願でもある。郵政省と自治省などが合体したのが総務省。麻生さんも元総務相だ。麻生・鳩山ラインには郵政官僚が張り付いている。

「骨太の方針09」素案が9日示された。財政再建なら消費税12%という隠し味がまぶされている。「骨太」は小泉・竹中時代に始まった。財務省が独占する予算編成を政治主導に切り替え、中期的な展望を示す狙いから「お役所仕事」を否定する「骨太」と名付けた。基調は増税なき財政再建、郵政民営化、官僚支配からの離脱だった。選挙がないまま首相が代わり、「骨太09」は財務省主導に戻っている。

自民党が政権にいるのは郵政選挙の「遺産」である。「遺志」は郵政民営化だった。麻生さんは遺産だけ手にして遺志は知らんぷりである。お先棒を担いでいるのが鳩山総務相ではないか。西川さんは民営化実現を政府から託され社長になった。「旗は降ろしました。ですから辞めて下さい」というならわかる。しかし方針をうやむやにしたまま民営化の象徴である社長の首を取って反対勢力の歓心を買うという政治に「義」はあるのか。

小泉改革は軌道修正が迫られている。誤りがあれば直せばいい。大事なことは政治家が信念を語り行動することだ。小泉人気は信念を貫く姿勢にあった。麻生政権はどうか。政治家の質は顔に表れると思いませんか。

山田厚史 , 自民党 , 西川善文 , 鳩山邦夫

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