特ダネ記者魂

2009年09月22日

さあ政権交代/霞が関の掌握はシロアリ退治から

[山田厚史の特ダネ記者魂 ]

「霞が関」とは名が体を表す。霞かかる関所。不透明なお役所そのものである。政治主導をかかげた鳩山政権が発足し権力を握った政治家が閣僚や政務官となって霞が関に乗り込む。迎える官僚の得意技は面従腹背だ。

日本国は自民・官僚の連立で経営されてきた。国民は選挙で自民党を退けたが官僚には及ばない。霞が関から実権を奪う「真の政権交代」はこれから始まる。

藤井裕久財務相は「民主党の方針に従うかを問い、従えない人には辞表を書いてもらう」と語った。しかし「では辞めさせてもらいます」と辞表を出す役人はまずいない。面従しながら政権の出方と閣僚の力量を瀬踏みする「模様眺め」を決め込むだろう。

ではどうすれば実権を掌握できるか。簡単である。「方針に従う」との約束に沿って実績を示させることだ。

千葉県で県庁ぐるみの「裏金」が発覚した。首長が代わると裏金が見つかる。岐阜、宮崎、長崎でも問題になった。水も淀むと腐るように長期政権の足元には必ず腐敗が潜んでいる。独立行政法人である高齢・障害者雇用支援機構が厚生労働省OBの天下り機関の経費を丸抱えしていることが発覚した。税金が役所─行政法人─公益法人と流れOBの懐に入る。こんな構造は厚労省に限ったことではなかろう。自民官僚連合の特徴は予算執行にチェックが働かなかったことだ。

旧政権では黙認されてきた「国家のシロアリ」が新政権では駆除の対象になる。「方針に従う」と約束した優秀な官僚を「シロアリ探し」の先頭に立たせればいい。面従腹背でないことを行動で示してもらおう。成果を上げた官僚は人事で厚遇する。

かつて霞が関は料亭やゴルフの接待は当たり前とされていた。1990年代、接待汚職が摘発され常識が変わった。今回は、役所の慣行で見逃されてきた「不適切な予算執行」を一掃することだ。鳩山政権の命運は霞が関の掌握にかかっている。

ルールは変わった。してきたことの責任は問わなくてもいい。その代わり「裏金」や「シロアリ予算」がどこに潜んでいるか自首を求めたらどうか。隠したり見過ごしたことが後で分かったら厳罰に処す。

役人にとってきついだろう。ミツを舐め合ってきた先輩や身内を裏切ることになる。政権交代とはそういうことだ。

山田厚史 , 政権交代 , 霞が関

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