2008年08月17日

Googleの人材吸収力

業界の著名人が続々入社

米マイクロソフトの元副社長で、現在は慶応大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構の教授を務める古川享氏が、自身のブログに書いている。

----ソニーやマイクロソフトを辞めた「優秀な人材」が、次々とグーグルに入社している----

グーグルの何が、彼らをひきつけるのか。

◆ここなら成長できる

「自分は会社を3回も変えたのに、ちゃんと成長できているのか。いつも疑問だった。ここで働けば成長できる。もっと頑張らねば、と沸々と感じさせてくれたんです」

コーネル大学、スタンフォード大学大学院でコンピューターサイエンスを学び、CADソフトなどを扱うサンフランシスコの会社など3社の草創期にかかわった、徳生健太郎さん(39)は言う。

転職の面接での現副社長のマリッサ・メイヤーの質問は、

「最近、クールだと思うプロダクトは?」

まだ出始めだったブルートゥース対応の携帯電話用ヘッドセットを鞄から取り出し、ワイヤレス、ハンズフリーで会話ができると説明すると、

「電池はどれくらい持つの?」

「話し続けて3時間くらい」

「電話より先に切れるんじゃ、意味ないわね」

 裏をつかれた。製品の本質を見抜く力を試されたのだ。

◆組織らしい組織なし

7000人を超える社員を抱えているグーグルは、「組織らしい組織なし」で機能していると、徳生さんの弟で、グーグル傘下に入ったユーチューブの本社があるサンフランシスコ郊外のサンブルーノで、PMとして働き、携帯電話版のユーチューブを担当した徳生裕人さん(36)は感じている。

それでもグーグルが機能している理由は二つ。会社のミッションがクリアだということと、社員一人ひとりのコミュニケーション能力が高いことだという。

グーグル社員にとっての唯一の真理が「ユーザー志向」だから、議論が水掛け論にならない。

本の中身も含めて検索できる「ブック検索」を始めたときも、検索結果にアマゾンのリンクを張ることに反対する声は上がらなかった。

「本を探す意味ではアマゾンは競合だけど、リンクを張ったほうが便利ですから」(徳生裕人さん)

毎週金曜日に、創業者二人が社員なら誰でも参加できる場で話をする。進行中のビジネスに話が及ぶこともあるが、これが本当に外に漏れない。

秘密が漏れて事業が頓挫したら、得られるはずの利益を失うのもユーザーだからだ。






バックナンバー

アエラ最新号

2012年2月6日号

2012年2月6日号

最新号キーワード

秋入学論争 「日本を立て直す100人」の子ども時代 橋下流ケンカ術の極意 政府動かす銀行マン「前田匡史」の人脈 就活「服装くらい自分で決めろ」 「清盛」低調で天敵「木曾義仲」の怒り 川崎病 錦織 圭 吉村真晴 長野・高瀬ダム 囲碁ガール 澤本嘉光 ニコ生×与謝野馨

2012年2月6日号
定価:380円(税込)
表紙:ヴィム・ヴェンダース/映画監督

雑誌を購入

デジタル雑誌を購入

から検索
から検索