2008年08月17日

5カ国語通訳育ての親

物乞い出身者も、貧困はパワーだ

◆物乞い出身通訳が五輪で活躍

北京最大の繁華街、王府井に英語と中国語でこんな看板が出ている。

「お手伝いしましょうか? 私たちは、英語、韓国語、日本語、スペイン語、中国語が話せます」

15~19歳のボランティア5人が、困っている観光客に道を教えたりしている。実は彼ら、元々「物乞い」だった。

流暢な日本語を話す王晨香さん(15)は、河南省の貧しい農村出身。農作業がない主に冬場は、母親と一緒に広東省・東莞に出かけ、道端に座って小さな箱を置き、お金を恵んでもらっていたという。

◆香港人が仕掛け人

4年ほど前の10歳のとき、東莞で1人の男性に出会った。秦炳誠さん(48)。香港出身の秦さんは、河南省から物乞いに来る貧しい子どもたちに、語学を教えて自立するきっかけをつくってあげたいと考え、ちょうどそのころ、子どもを集めてボランティアの語学講座を始めていた。

英語の発音がきれいで、欧米人と会話を楽しんでいた張営営さん(16)も河南省出身で、やはり姉(19)とともに物乞いだった。4年前に秦さんの語学講座に姉妹で通い始めた。姉はソニーの下請け会社に就職している。

「私ももっと語学を勉強して、将来は日本かカナダかアメリカに行きたい」  語学を武器に就職先を見つけ、秦さんのもとを巣立っていった「元物乞い」の子どもたちが、ほかにもいるという。






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