2008年10月10日

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今こそ「買い」な女の能力

企業が“異質”を求め、引き抜く

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編集部 木村恵子、斉藤真紀子

◆「買い」の女性の素性

経営コンサルタントの福田桂子さん(40)は先月、体調を崩したことから、前職の新生銀行マーケティング部長を辞めることになり、有給休暇中だった。面白そうなことがあったらつい顔を出したくなる性格。仕事のためというより、好奇心から早稲田大ビジネススクールのエグゼクティブプログラムに参加した。

「3分間でプレゼンして」

「8分間で提案をまとめて」

福田さんがこれまでの仕事で常に実践してきたこと。講座でも、決められた時間内で課題を整理し提案をまとめた。

講座の後で講師と名刺交換した時、銀行を近々辞めることを何げなく告げた。

「これから、一緒にやれることがあるかもしれませんね」

この講師は、コンサル会社の経営者。テキパキとプレゼンする福田さんの姿に目を止めていた。この会話がきっかけで、福田さんは講師の会社のパートナーとして、仕事を再開することが決まった。

「結局休んだのは10日間ほど。また忙しい日々に舞い戻りましたが、こちらの方が性に合っているんでしょうね(笑い)」

一時の景気回復から一転、いまは世界中が先行き不透明な時代。しかし、そんな状況でも「買い」が集中する女性たちは確実にいる。

◆楽天・三木谷社長も活用

これまで男性中心だった日本の企業が変わり始めている。本誌5月12日号では、日本企業の代表であるトヨタが、IR担当職を女性限定で募集したことを報じた。10月20日に発売される本誌臨時増刊「働く女は、美しい。」の中では、楽天の三木谷浩史社長がこう話している。

「女性の活用は社会福祉的観点ではなく、経営的観点から見て会社の得だとはっきりしているから。女性という理由で優秀な人材が適切に使われないのは損だし、長時間労働できる男性だけが会社の中枢部にいるシステムにはもはや無理がある」

◆前人未踏=私のポスト

東京電力のダイバーシティ推進室長の雨宮弘子さん(48)。外資系化粧品会社エイボン・プロダクツのセールスディレクターとして働いていた3年前、人材紹介会社からオファーが舞い込んだ。異分野の企業で、しかもダイバーシティ推進室長という「前任者のいないポスト」を提示された。

「やったことがないから面白そう。自分の可能性も広げられる。挑戦したい」

重要なミッションは女性の活用。東電は女性を手助けする手厚い制度が整い、女性の勤続年数も長い。でも、女性の活躍を後押しするには「保護」だけではなく、「男性と変わらぬチャンス」が必要だと感じた。

これまで誰もやらなかったことに着手した。17部門すべての仕事をチェック、性差がチャンスの差になっていないかをリスト化して、社内のイントラネットにアップした。社内からは男女問わず、賛否両論があった。これこそ狙っていたことだ。

「今までは違和感があってもだれも口にもしなかったことを提起して考えてもらうのが、私の役割だと思っています」

いまのアラフォー、雇用機会均等法世代は総合職なら男性並みかそれ以上に働くことを求められた。だが、"特別に"頑張ることに疲れ、退職していった人も少なくない。出産を機に働くことを諦めたケースも多く、各企業で不足している管理職世代の女性はいま引っ張りだこだ。

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