2009年05月31日

M&A式で集めるブランドと人材 (ロレアル)

23期連続2ケタ増益の世界

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編集部 太田匡彦 写真 赤平純一


◆最高の人材をパリ本社に

「中南米フロア」

パリ市街の北側、セーヌ川にほど近い地区に立つロレアルグループ本社ビルの一角にそう呼ばれるフロアがある。

中南米市場を担当する社員たちが集まり、フランス語よりもスペイン語やポルトガル語が飛び交う。そこにアルマ・エリザルドさん(28)が自分の部屋を得たのは2008年のことだった。

メキシコで生まれ、メキシコの大学を卒業したエリザルドさんにとって、ロレアルは世界を感じさせる存在だった。

ロレアル・メキシコに入社して任されたのは、「ロレアル パリ」ブランドのうちメイクアップ商品のメキシコでの存在を強固にし、シェアを伸ばす仕事。

パリ本社から来る商品や広告ツールをそのまま店に並べるわけではない。コンセプトをメキシコ向けに微調整し、それに沿って広告の内容を固め、小売店に売り込む。ライバルは地の利がある米エイボンや米レブロンだ。

そんな日常の中で上司や人事担当者に訴えるようになった。

「もしほかの国に行ける機会があるなら、ぜひ行きたい」

実績が評価されたのか、1年後に希望がかなった。

◆M&Aでリスク分散と「ベスト&ブライテスト」集め

世界130カ国で23ブランドを展開するロレアル。1909年に一人の化学者によって創業され、今年で100年を迎える。世界恐慌も第2次世界大戦も、石油ショックも冷戦も乗り越え、いまや化粧品メーカーとしては売上高世界1位を誇る。07年度まで23期連続2ケタ増益という驚異的な業績も残してきた。

その原動力が、積極的な海外進出と進出先での企業合併・買収(M&A)だ。売上高のかさ上げが狙いではない。ブランドを多様化し、市場を広げることで、リスクを分散する。一方で世界中から「ベスト&ブライテスト」を集める。それがブランドであり、ブランドを支える人材でもある----。

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