2009年06月28日

飽和市場に挑む携帯申し子たち (NTTドコモ)

競争力は人、商品、環境から

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編集部 木村恵子 ライター 角田奈穂子 写真 稲垣徳文


◆本社と現場の繋ぎ役

「料金体系の変更については説明書を熟読してください」

「新しい機種の使い方は研修を受けてマスターしてください」

開店前の朝礼では、次々と指示が飛ぶ。スタッフは聞き漏らさないよう、必死にメモを取る。指示を出すのは出井京子さん(37)。この4月、ドコモショップ丸の内店の店長として赴任した。

ショップは他社と激しく競る携帯市場の最前線だ。スタッフがマスターしなければならないノウハウは日々増える。本社から、売り上げや新規契約件数の厳しい数値目標も課される。出井さんは、一人一人の孤独な闘いではもたないと感じた。

現場が長い副店長と相談し、チームで競争する仕組みを作った。ショップのメンバー約30人を4、5人ずつのチームに分けて、チームごとに結果を競い合う。最優秀チームには店長賞。メンバー同士が助け合い、教え合う空気が自然と生まれた。

お客様に一番近いところにいるスタッフがやる気を持って働ける環境づくりが、店長の最大の仕事という。一人一人に声をかけてキャリアの希望を聞き、正社員への道を紹介するなど、目標を可視化させている。

◆管理職になる責任

久々の現場では、これまでの経験が通用しない状況になっていた。不況で携帯の買い替えスパンが長くなり、番号ポータビリティー制導入以降、他社との競争はさらに激化している。

1995年の入社当時は携帯黎明期。ずっと先端を感じられる仕事に満足していた。部下を管理するより、自分が面白い仕事をしたい。虎ノ門支店時代、面談で上司に言った。

「マネジメント職に興味はありません」

上司からこう返された。

「管理職になって初めて会社に貢献できる。会社員なら管理職になるのは責任だ」

目から鱗だった。女性にも管理職に就くチャンスと責任があると痛感した。海外トレーニー研修で視野を広げ、人事育成の部門で後輩を育てる仕事にも携わった。今、最もマネジメント力が必要とされる役職に就く----。

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