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子どもにもっとバラまけ
高齢者民主主義から子育て世代民主主義へ
編集部 山下 努、小林明子 イラスト 土井ラブ平
◆民主党のかつてない「実弾」
都内に住む専業主婦(34)は、少子化対策などで子どもにかかるお金の補助や助成が決まるたび、なぜか損をした気分になる。その対象となる期間からいつも微妙にずれるのだ。
これまで、何となく自民党を支持してきた。自民のマニフェストが発表されたときも、「ようやく子育てに目を向けてくれた」とうれしくて子育て支援の欄を熟読した。でも、あるところで目が留まった。
幼児教育無償化の完全実施は3年後──。
また微妙に外れる。もらえるおトク感よりも損した気分のほうが大きかった。 一方、民主党が提唱する「子ども手当」は、月々の幼稚園代に相当する2万6000円。電卓を叩くと、中学卒業までに約328万円。出産前に仕事を辞め、夫の勤める自動車メーカーも不況でボーナスが下がる一方。これほどの金額が入るというだけで家計には朗報だ。
◆両党の子育て政策
ファイナンシャルプランナーの氏家祥美さんの試算によると、一番「おトク」と感じるのは、これまで所得が高いため、児童手当がゼロだった世帯だ。現行の児童手当では子ども1人の場合、会社員の夫と専業主婦の妻なら世帯年収が約818万円、共働きなら約776万円が支給制限の目安。民主党の子ども手当は所得制限がないだけでなく、額も約5倍だ。
一方の自民党は児童手当を継続し、3〜5歳に限っては幼児教育を無償化するとしているが、子どもの成長に合わせて切れ目のない「バラまき」をする民主には及ばない。 川本裕子早稲田大学大学院教授は、両党とも子育てに目を向けたのは新しい動き、と強調する。
「これまで医療も社会保障も年齢の高い世代にばかり向いていた目が、少子化に向いた。社会全体で子育てする流れは画期的。新たな政策が打ち出されると何でもダメという人がいますが、すぐに世の中が変わるわけではない。もっとポジティブに受け止めないと」

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