2009年10月09日

「プロレスは死なず」の意地

三沢追悼興行 大入り満員

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編集部 福井洋平


◆「三沢特需」が起きている

2階席までびっしりと人が埋まり、当日券を求めて開場5時間前からファンが並んだ。それは、ここ数年のプロレス会場では見られなかった光景だった。

9月27日、日本武道館で開催されたプロレスラー、三沢光晴さん(享年46)の追悼興行。彼が率いてきた団体「プロレスリングNOAH」の所属選手以外にも、武藤敬司、天龍源一郎、鈴木みのるら一線級の選手がこぞって参戦した。トップレスラーの死という衝撃的ニュースと、それを機に組まれた夢のカードが、多くの「元ファン」を会場に引き寄せた。

精神科医の香山リカさんは、切符を買って武道館に入った。大のプロレスファンだが、ノアを会場で見るのは2回目。ノアは、故・ジャイアント馬場さんが率いた全日本プロレスから1999年に独立してできた団体。馬場ファンの香山さんにとっては、縁遠い存在だった。6月13日、リング上の事故で三沢さんが亡くなったと知った。翌日、福岡に飛んだ。ノアの興行を初観戦した。場内に流れたアナウンスに、心打たれた。

「最後まで楽しくご観戦ください」

エースにして社長、精神的支柱である三沢さんを失っても、ファンへのサービスを忘れない。馬場さんファンとしてのわだかまりは、消えていた。

三沢特需。

言葉は悪いが、今のプロレス界にはそんな流れがある。8月、3週連続で3団体が両国国技館でプロレス興行を開き、いずれも満員の観客を集めた。 「90年代のプロレスブーム時にファンだった人たちが、会場に戻ってきているといいます」

と、「週刊プロレス」の佐久間一彦編集長は語るーー。 

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