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夫婦も家族も民主で変わる
民主党の夫婦カンケイ
編集部 木村恵子、小林明子、斉藤真紀子 写真 キッチンミノル
◆妻の海外赴任に同行
江端貴子(49)はプレッシャーに潰れそうだった。
介護の問題に取り組みたくて、都内でも高齢化の進む東京10区に引っ越して立候補した。だが、相手は自民党の大物、小池百合子。選挙戦中はボロ雑巾のようになって帰宅し、家族に弱音を漏らした夜もあった。
「自分が選んだことだろう。こっちは協力しているんだ」
夫の徳人(45)は手厳しかった。
だが、妻の偉業の意味を最もわかっているのは夫だった。投開票日の深夜、徳人は中学3年の長男(14)を選挙事務所に連れていった。小池を破って小選挙区で勝利し、万歳する母の姿を記憶に刻ませるためだった。
「歴史が変わる瞬間だ。よく見ておきなさい」
江端夫婦はアメリカで知り合った。富士通のシステムエンジニアだった江端は30歳のとき、経営を学ぶために休職して私費でアメリカに留学した。徳人は勤めていた商社からの留学組で、コロラド州のサマースクールで出会い、意気投合。2年後に帰国し、結婚した。
二人は状況に合わせて柔軟に暮らし方を変えてきた。江端は外資系コンサルタント会社「マッキンゼー」に転職、長男を出産し、3カ月で復職した。母親の手を借りるために妻の実家に引っ越し、夫の「マスオさん生活」が始まった。
妻が外資系製薬会社の経営企画室長にヘッドハンティングされると、1年間の米国本社勤務を告げられた。家族が離ればなれになることを悩んでいたら、夫が「じゃ、一緒に行くか」。夫は以前から関心のあった米国系コーヒー会社に自らを売り込み、カリフォルニアでの勤務を条件に転職。勤務開始日を妻より15日遅らせ、長男が海外に慣れるまでの世話を買って出た。
江端は帰国後、役員に昇進したが、母の介護のために仕事を辞めた。同居している子どもがいると、介護支援を受けにくかった。そうした介護制度への不満が政治家を志す動機になった。民主党の公募に応募した妻を、夫は静かに見守った。妻の尊敬する人はイギリスのサッチャー元首相。いずれ言い出すだろうと予想はしていた。
◆一緒に闘う同志
かつて政治家夫婦と言えば、「夫唱婦随」。政治家の夫の後ろで、妻は黙ってひたすらお辞儀をするイメージが強かった。だが、民主党が政権を握り、そういう夫婦カンケイは過去のものになるかもしれない。
今回の総選挙で、女性議員は過去最多の54人誕生した。うち40人が民主党だ。政治家になる妻の夢を夫がサポートするのは珍しいことではない。愛媛1区で、自民党の塩崎恭久に惜敗し、比例で復活当選した永江孝子(49)もその一人だーー。

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