- AERA-netトップ
- アエラサマリ
- 死ぬ前の最期の後悔と向き合う。
死ぬ前の最期の後悔と向き合う。
患者、医師たちの「心の痛み」との闘い
編集部 大重史朗、古川雅子、伊東武彦 ノンフィクション作家 山岡淳一郎
葬儀の後で、一葉の写真を差し出された。
鼻に酸素チューブをつけた夫が、そばの捏ね鉢に向かっている。その姿を、妻が不安そうに見ている。妻は、こう話した。
「主人は、『これだけは、何としてもやり遂げる』という意志だけで立っていたんだと思います。」
山梨県甲府市の片桐伸介さんが、がんと闘い続けて4年目の秋だった。膀胱がんが腹に転移し、11月に入ると、立っているのもままならなくなった。
◆もう一度生き直す物語
英国で在宅ホスピスを学び、甲府市内で「ふじ内科クリニック」を開く内藤いづみさん(53)は撮影の4日前に片桐さんを往診している。
「そば打ちの技術を、自分の手で伝えてからでないと死ねないんです」
電子部品メーカーの社長まで務めたが、58歳で早期退職するまで健康には恵まれなかった。46歳の時、心筋梗塞で倒れた。
以後は、「おまけの人生だ」と話していた。リハビリを兼ね、そば打ちを始めた。そば店を開いたのが2002年。歯ごたえがあって、のどごしがよいと評判になり、著名人も訪れる人気店になった。膀胱がんが見つかったのは、その矢先だった。
内藤さんが担当医になった今年4月、片桐さんは悔いも漏らしていた。
「そば店の他にも、新しい事業のアイデアはいくらでもあるんです。あと3年ほしい......」
病状が進行するにつれて、無念を口に出すことはなくなった。代わりに生きていた証として、そば打ちの儀式にこだわった。
そば打ちの数日後、内藤さんは片桐さんの病室を訪ねた。少年のような表情をしていた。
「儀式はライフワークを締めくくるけじめだったのでしょう。ホスピスケアの現場には、人が人生を終えようとする時、もう一度生き直す『いのちの物語』があります。」
そば打ちから18日後の12月7日、片桐さんは66歳で亡くなった。静かな最期だったーー。

2012/02/10 05:46:22
公演中止から10ヶ月、『戯伝写楽』の特別な五日間
2012/02/09 23:46:43
ネットカフェ、2300円。
2012/02/07 06:54:01
恋愛禁止もガマン/だってAKB48だから
2012/02/07 05:39:35
「福島の子どもたちからの手紙~ほうしゃのうっていつなくなるの?」発売します。
2012/01/29 10:05:02
期間限定!元・朝日新聞東京本社編集局長・外岡秀俊氏による文章教室、開校。
2012/01/23 10:20:44
AERA English 2012年3月号の内容は!
2012/01/22 14:19:12
16、「年賀状」考
一行コピー, 内藤みか, 押切もえ, K野, AERA English, 中島かずき, 内田かずひろ, 木村恵子, 恋愛, ロダン, ハングリー, 食べ物, 福井洋平, 山田厚史, バルセロナ, 映画, japan photo project, Tina Bagué, ジャパン・フォト・プロジェクト, ティナ・バゲ, 森本徹, 飯島奈美, 尾木和晴, 結婚, ゆきちゃん, 田岡俊次, 高井正彦, aera english, ロダンのココロ句, 太田匡彦






























