2010年01月24日

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ため息出たら「古今和歌集」

リストラにも、いやな上司にも、職場恋愛にも

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ライター 斉藤真紀子 写真 時津 剛(編集部)


◆喜怒哀楽の9割方が仕事がらみ

年の瀬も近づいたころ、終電に乗り込むと、背広姿の男性で込み合っていた。忘年会シーズン。あちらこちらで、赤ら顔して大声をはりあげている。

「あの部長、あれはないでしょ。ひどいと思いませんか」

「うちの経営陣、本当にセンスがないよなあ」

金曜日の夜だというのに、そして、すこぶる酔いもまわっているというのに、全然楽しそうじゃない。おじさんたち、ほかの話題はないのかい?

「日本で仕事をしている人の多くは、喜怒哀楽の9割方が仕事がらみです」

そう指摘するのは、東洋英和女学院大学教授の岡本浩一さんだ。リスク心理学を専門とし、企業研修も手がける。

感情の大半が職場に起因するのは危ない、というのが岡本さんの持論だ。

働く人の多くは、職場にまつわる感情で頭がいっぱい。反対に、プライベートでの喜怒哀楽は希薄な人が多い。

◆多忙なサラリーマンの感情コントロールに「古今和歌集」

これが企業の不祥事のもとにもなる。職場起因の感情が激しくなると、考え方が仕事や職場優先になり過ぎ、そのうち「一線」を越えることにためらいがなくなってゆくからだ。先に相次いで表面化した食品の「賞味期限」や「生産地」改竄事件などは、その典型例と言えるだろう。

岡本さんはリスク管理の一環として映画や長編小説をすすめていた。職場の外で喜怒哀楽をなぞり、感情を「中立」に戻すためだ。しかし、時間に追われる多忙なサラリーマンたちに、そんな余裕はなかなかない。

そこで考えたのが「古今和歌集」だ。

「昔の人も同じことを考えていたと知るだけで、心にゆとりがうまれる。そうなると、自分の気持ちもコントロールできるようになる。ストレスや怒りへの対処が変わってくるようです」----。

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