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「燃料はウサギ」の訳
動物愛護団体激怒 ストックホルムの新エコ暖房
ジャーナリスト ビヤネール多美子(ストックホルム)
スウェーデンの首都ストックホルム市。北欧の「水の都」と呼ばれる人口81万人の街でこの冬、「ウサギ問題」が勃発した。
ウサギの出没が激しい西地区のローカル新聞が、「ストックホルム市はウサギを射殺し、冷凍した死体を暖房の燃料にするため工場におくっている」と暴露したからだ。動物愛護団体が激怒していることも報じた。ロイター通信もニュースを世界中に流したため、国際的な騒動にも発展した。
そもそも、なぜウサギなのか。タカやキツネなどの天敵がいない市内には野生化したウサギがあちこちにいる。最初はペットとして飼われていたものが捨てられそのまま繁殖したらしい。
増えたウサギは公園の草花や球根を食い散らし、地面に穴を掘る。とくに冬の季節、食べ物がなくなると灌木や木の樹皮をかじる。ウサギとの戦いをここ15年続けている市当局はウサギをネズミと同様「害獣」に指定、毎年1500匹ほどを銃で駆除してきたが、あまりに増えたために一昨年は6千匹を、昨年は3千匹を駆除した。
◆EU規定が発端
死体は従来、ごみとして処理していたが、EUの動物処理規定で2006年からごみ処理ができなくなった。狂牛病などの伝染病対策で動物の死体の処理方法が厳格になったためで、そのまま地中に埋めることも禁止された。
「困っていたら農業庁から、『バイオエネルギーとして燃料に利用したらどうか』と勧められてね」(市のマッツ・フレイ担当部長)
実際に「燃料化」をしているのは、動物の死体処理を手がけている民間企業。同社はストックホルムから西へ270キロ離れた街カールスコーガ市に動物の死体を燃料にする設備を持っているーー。

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