2010年07月12日

そして蓮舫だけが勝った

「変えてほしい」切望が再び

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編集部 木村恵子、小林明子、福井洋平、東川哲也(写真)


 事業仕分けの決めゼリフ「世界一じゃなきゃダメなんですか?」は、選挙戦では一変した。

「1番じゃなきゃダメなんです。それもブッチギリで」

 蓮舫氏の選対関係者はこう言いながら、候補者不在の選挙戦中、支持を訴えた。

 政権交代後の民主党政権一番のウリ、事業仕分けの功労者、蓮舫氏はいまや「民主党の顔」である。全国各地の候補者を応援するために、1時間数十万円とも言われるチャーター機を使って飛び回った。なかなか自分の選挙区である東京にいられないというハンディを負いながらも、蓋を開ければ圧勝──。

 参院選直前に党のトップ2人が辞任、新たに就任した菅首相も消費税発言などでブレを見せて支持率低下。昨夏の政権交代の勢いを完全に削がれた民主党の中で、彼女だけが"一人勝ち"状態なのである。

 東京の下町、墨田区在住の女性(33)は3月に、ベンチャー系の化粧品会社をリストラされ求職中だ。選挙前、各政党のマニフェストを読み比べた。

「民主党はいまの社会を変えてくれる気がしない。みんなの党の方が、雇用政策が具体的で期待できると思った。比例区は民主じゃなくて、みんなかな」

 だが、選挙区は蓮舫氏に投票する。事業仕分けの際の彼女の強さに惹かれたからだ。

「女性政治家って、添え物的だったけど彼女は違う。社会の仕組み自体を変えるような荒業ができるのは、彼女くらいズバッとものが言える人だと思う」

 経済評論家の勝間和代さんは蓮舫人気を「共感とフェア」と分析する。

「蓮舫さんは、負の遺産を何でも押しつけられる40代以下のイライラ感を唯一理解している政治家。同世代、女性というマイノリティーであることも大きいと思う。この世代は国に過剰に助けてほしいわけではない。一部の人や世代だけが得する社会を変えて、フェアに競争できる社会にしてほしいだけ。その思いに共感してくれるのは彼女しかいない、と思っている」

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