2010年07月16日

「鎌倉バブル」がやってきた

「非日常」も味わえる究極の「安近短」

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ライター 横田和也 写真 高井正彦


 間口は5メートルほどもあるだろうか。鎌倉駅から今小路通りを北へ歩くこと数分。銭洗弁天へ向かう参拝ルートの中ほどにある小さな店に、人の波が絶えない。

「TUZURU」は、主に手紙にまつわる文具を扱う雑貨店だ。7坪ほどの店内には、店主の柴田亮治さん(35)が選りすぐった万年筆や便箋、ポストカードが並ぶ。

 混雑し始めたのは、女性向け情報誌「Hanako」と「OZmagazine」が相次いで「鎌倉特集」を組んだ2年前だ。発売直後のゴールデンウイークには2誌を握りしめた女性客が詰めかけ、店内は満員電車のような混雑ぶり。「TUZURU」には、購入した文具で手紙を書けるスペースが併設されているが、そこにも人があふれて、とても落ち着いて手紙を書ける状態ではなくなった。

 柴田さんは言う。

「店内が飽和状態になると外に出て、先に銭洗弁天に行ってください、と呼びかけることにしたんです。その人たちが帰ってくるころには、ちょうど店内のお客様が一段落しますので」

 この「バブル」のような状態は一過性では終わらなかった。予想以上の混雑が、いまに至っても続く。そして鎌倉の至るところで、同じような現象が起きているーー。

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