2010年08月15日

「育てる上司」が会社を救う

不況下の管理職に求める能力を81社が公開

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編集部 太田匡彦 写真 品田裕美


「人材力日本一の企業グループを目指して」

 損保ジャパンの全国の事業所で2010年8月3日、そんな「宣言」が放送された。企業として持続的に成長するために、「人材力」こそが最も重要な原動力になると、人事担当執行役員自らが宣言したのだ。

 なぜか。松居隆人事部長はこう話す。

「競争が激化し、お客様の信頼を損ねる問題も起こした。何もしなければ企業の成長がないどころか、縮んでしまう。土壇場まで追い込まれました。原点に返った時、やはり人を育てなければということになりました」

「宣言」では、まず役員たち自身がこのことを認識し実践していくと表明した。その上で、「課長職」や「部長職」などの管理職にも行動を促した。10年度からは人材評価でも、「人材育成の達成度」についてのウエートを高くしている。

 現場の管理職たちは、どう受け止めたのか。

 例えばある部長は、人材評価のための定期的な部下との面談のほかに、個人の人生観や仕事観を聞く面談を始めた。約120人の部下一人ひとりと30分ほど話し、それぞれの能力の水準や家庭の状態、進みたい方向性などを確認した。部署全体の運営の参考にもなったという。

 変化にさらされているのは損保ジャパンだけではない。いま、企業を支える管理職を取り巻く状況はどう変わっているのか。本誌では7月下旬、国内主要企業206社にアンケートを行い、「管理職に求める能力」を聞いた。81社から有効な回答を得た結果、「不況下の管理職」像が浮かび上がってきたーー。

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