シネマ食堂

2008年11月14日

「ミルコのひかり」/白いんげん豆のスープ

20081117_cinema.jpg
トスカーナ地方の
素朴な味と
素材の違いを楽しんで

もしも五感の一つがなくなったら----。見えて聞こえて当たり前の日常で、そう想像させてくれるのが、映画「ミルコのひかり」(2005年、イタリア)。イタリア映画界で活躍する盲目のサウンド・デザイナーをモデルにした実話です。

10歳のミルコは、不慮の事故で両眼の視力を失う。全寮制の盲学校でも心を閉ざし、テープレコーダーを使った音の編集に没頭する。集めた音はやがて物語を紡ぎ始める。

見えないことを悲観しないというメッセージが随所に込められています。例えば「音楽家が演奏するときに目を閉じるのはなぜ?」というセリフ。他の感覚をあえて閉ざして一つの感覚を研ぎ澄ますことの大切さを教えてくれます。料理における味覚も同じ。プリンを作るために目を閉じて4種類の牛乳を飲み比べてみたら、おいしかったのは意外にも安価な牛乳。包装のデザインで味に先入観を持ってしまうのですね。

再現した盲学校の給食は、イタリアのトスカーナ地方でよく食べられている白いんげん豆のスープ。目の見えない子どもでも素材の違いを感じられるかな、と想像して、あえて野菜を大きめにしました。好みで仕上げにオリーブオイルとパルメザンチーズをかけて。

フードスタイリスト 飯島奈美





◆レシピ
4人分
塩豚 150g(1cm幅に切る)
玉ねぎ、トマト 各1個(ざく切り)
にんじん 1/2本(拍子木切り)
キャベツ 1/4個(ざく切り)
じゃがいも 1個(1.5cm角に切る)
白いんげん豆 1缶(400g)
にんにく 1片(みじん切り)
オリーブオイル 大さじ1~2
 水 800cc
 固形スープ(またはブイヨン) 1個
 ローリエ 1枚

1
2日前に塩豚を作る。豚ばら塊肉300gに塩9g(豚肉の3%)をすりつけて袋に密閉し、冷蔵庫で保存する。

2
鍋にオリーブオイルとにんにくを入れて火にかけ、香りが出たら塩豚150g、玉ねぎ、トマトも加えて炒める。

3
Aを加え、にんじんとキャベツも加えて約10分、ふたをしてコトコト煮る。

4
じゃがいも、汁気を切った豆を加え、約15分煮る。塩、こしょう適宜で味を調える。

japanese food , スープ , フードスタイリスト , 映画 , 飯島奈美

バックナンバー

アエラ最新号

2012年2月13日号

2012年2月13日号

最新号キーワード

食の信念が揺らぐ 銀行窓販保険の魅力と危険 早慶女子「一般職がいい」 女心の複雑 「脱東電」で電気代26%節約 「驚異の儲け」グリーよ どこへ行く 絢香インタビュー 荻原博子の石巻ルポ 今年の花粉症 AKB48「恋愛で脱退」のルールと戦略 

2012年2月13日号
定価:380円(税込)
表紙:松田翔太/俳優

雑誌を購入

デジタル雑誌を購入

から検索
から検索