シネマ食堂

2008年11月28日

「食べない人」/きつね丼

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「食べない人」は今は昔
古きよき日本人を
彷彿とさせる

秋といえば読書、そして食欲。「食べ物に縁のある書き物ばかり」を集めた『食べない人』(青山光二著、筑摩書房)は、昭和初期の庶民的な料理の数々に食欲がそそられる短編集です。25銭と安くてうまい学生食堂のきつね丼(通称コンドン)は、もしかしたら卵がないシンプルな一品だったかもしれません。

ちょうど最近、太宰治原作の映画の料理制作に携わったばかりなので、太宰の友人だったという著者が描く日常生活がヒントになりました。ミルクホールで討論する学生や、奥ゆかしさを美とする女性たち。古きよき日本人の気質を彷彿させます。「食べない人」とは、食べる行為がその後の消化や排泄を想像させるためか、恥ずかしくて人前で朝食すら口にしなかったという織田作之助の夫人のことだそうです。

そういえば80年代くらいまでは、アイドルが食べるシーンにはなかなかお目にかかれなかったもの。最近ではグルメ番組でアイドルが大口を開けて食べていても抵抗はありませんが、CMの仕事をしていると稀に「食事シーンNG」の女優さんもいらっしゃいます。食べる行為が他人からどう見られるか、というのは、料理の作り手としても気になる視点ですね。

フードスタイリスト 飯島奈美





◆レシピ
2人分
ごはん 丼2杯分
油揚げ 2枚
ねぎ 1/2本
卵 3個
A だし汁 140cc
  しょうゆ 大さじ1と1/2
  みりん 大さじ1
  砂糖 大さじ1/2

1
油揚げは油抜き(キッチンペーパーではさんでもよい)し、1.5cm幅に切る。ねぎは斜め5mm幅に切る。

2
フライパンにAを入れ、油揚げを加えてふたをして火にかける。沸騰したら弱火で2~3分煮て、味を含ませる。

3
2にねぎを加えて火を強め、ふたをし、沸騰したら溶いた卵を6割まわし入れ、ふたをして30秒たったら残りの卵を入れ、約10秒、ふたをして蒸らす。

4
ごはんを丼に盛り、3をのせる。

japanese food , きつね丼 , フードスタイリスト , 映画 , 飯島奈美

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