中島かずき[電人N]

2009年01月22日

オバマ大統領就任、これこそが21世紀だ

子供の頃、21世紀というのは夢のキーワードでした。
人類は宇宙へ進出し、宇宙ステーションに人は住み、地上では透明チューブの中を超高速列車が走る。道路にはエアカー、食事は一日一回のカプセルという「21世紀の未来図」を子供雑誌で見てはワクワクしたものでした。

でも、その21世紀はどこにもありません。
鉄腕アトムも完成しなければ、タイムマシンも発明されない。結局今現在も、人類が一番遠出したのは月までです。
個人的に「お、21世紀だな」と思うのは、改札口を通る時、財布の中に入れたSuicaを当てると、ピッと鳴ってゲートが開く瞬間だけでした。

でも、バラク・オバマのアメリカ大統領就任式の生中継を見ていた時、しみじみと「これが21世紀だ」と思ったのです。
黒人が、アメリカ合衆国の大統領になる。
それはフィクションの中でしかあり得ないことでした。
しかも、党内とはいえ彼と争ったのは女性候補です。
なんと式典ではアレサ・フランクリンが歌っている。
こんなドラマのようなことが、今目の前で起こっているのです。
一緒に見ていた家人が「アポロの月着陸の時くらい興奮するね」と言いました。

確かに、それと同じくらい歴史的な瞬間に立ち会った気がします。
世界的不況、環境問題、複雑な要素が絡み合い、シンプルなバラ色の未来を信じられるわけではありません。

それでも世界は、昔よりはましな世界になっている。貧困も戦争も差別もなくなってはいないが、人類はほんの少しでも前に進もうとしている。
今回のオバマ大統領の誕生は、その象徴のひとつだと思うのです。
但し、就任式は夢の祭典です。問題はここからです。

ワシントンD.Cに200万人もの人々が集まったその人気も、怖い部分があります。
期待値が高すぎる分、うまく行かなかった時に人々が手の平の返すとどうなるか。想像するとゾッとします。
不謹慎とは想いながらも『ジーザス・クライスト・スーパースター』での、キリストに救いを求める人々が一転彼の処刑を望むシーンなども想起してしまいました。

それでも、アメリカという国が、いざとなればこれだけの変革を行うことができる。国民がそれだけのチョイスをすることができる。それは羨ましいことだと思います。

同じ名前の党でも、首相に漢字が読めるかどうかつきつけて悦に入っている風に見えるこの国の議会のことを思うと、なんだかどんよりしてしまいますね。

inauguration , obama , president , オバマ , 大統領 , 就任

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