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キャンプごはん、の巻。
キャンプのごはんはおいしい。
屋外で調理して、ひとつ鍋をみんなで分け合って食べるのは楽しいですよね。
みなさんはキャンプのとき、何を食べたいですか?
スペアリブ、パエリア、カレー、焼きそば、鮭のちゃんちゃん焼き、豚汁、涼しい場所ではポトフやシチューなんてのもありだね。
じゃーん! おー!! って歓声が上がるようなものがいい。
炭火や薪の香りがするなかで、わしわしと頬張るごはん。たとえちょっぴり焦げたり、虫が飛び込んできたり、砂っぽかったりしていても、そういうのが野外ならではの味です。
私は、キャンプ(野宿)好きのおかんに育てられました。
テントの設置場所の決め方、張り方、火のおこし方、水汲み、鍋でのごはんの炊き方、おかずの調達法、銭湯や温泉の立ち寄り湯探し、トイレ、雨天時の対処法などなどいっぱい仕込まれた。
野外ではみんなが協力して過ごすのが普通なので、子どもといえども、仲間としてできることは何でもやらなくちゃいけません。
野で育てられると、たいていのことには動じなくなるものです。虫も、暗いトイレも平気。そして「このくらいは大丈夫」とか「ここまでやっちゃうとさすがにお腹を壊すだろう」など、カラダの加減もわかってきて、サバイバル能力がぐんと上がります。
大人になってみると「たいていのことに動じない」という気質って、大事だなと思う。周りの環境が変わっても楽に暮らせるんですね。
特に私の職業は、仕事であらゆる場所に行くので、どこでも眠れて何でも食べられる、トイレ事情が良くなくても平気というタイプでないと辛いのです。
「風呂なしシャワーなし5日間野宿」という条件とか、「水道なし風呂は川の6日間」という撮影とかを面白がれる性格になって良かったと思っています。
おそらく、おかんキャンプのおかげ。
一番キャンプをしていたのは小学校、中学校に通っていたころ。週末のたびに海や山へくり出し、月曜日は学校へ。週明けはテント、寝袋を干す日でした。我が家のそのセカンドハウスは、ベランダでしょっちゅうぺらぺらと風に吹かれていたっけ。
さて。キャンプのごはんの話でした。
私はキャンプでのごはんを数えきれないほど食べています。
おかんが作るごはんは、バリエーション豊かでした。
海沿いキャンプならハゼ釣りをして天ぷらに、とか、港近くの魚市場で赤イカとかワラサとか手に入れてお刺身にしたりとか。おかんが海にもぐって獲ってきたタコも塩ゆでにしたなあ。
山なら山菜、温泉場ならスーパーで卵を買ってきて温泉卵を作ったり、その土地土地の名物や旬のものを取り入れつつ、ときには大鍋で作った即席ラーメンをつっついたりと、緩急とりまぜたメニュー。
頻繁に行っていたから、日常の延長線上だったんだろう。家ごはんと何ら変わりない自由な献立です。
でも、「ここでなきゃ食べられない食材」がふんだんにちりばめられていて、本当に特別なごはんだった。楽しくて、おいしかったな。
それからおよそ二十年。
去年のお盆の時期に、初めて夫と娘と三人でキャンプをしました。
キャンプデビューのふうたろう(仮称、娘)はテントの中へ出たり入ったり。寝袋にくるまってむふふふふと、ご機嫌なようすです。
場所は奥日光、中禅寺湖畔。
夏真っ盛りというのに、風はひんやり、そして水辺だというのに蚊が一匹もいないという素晴らしさ。
キャンプサイトなので、トイレも完備。水汲み場もきれい。オートキャンプ場ではないのでアイドリングの音もなく、ゴミも落ちていないし、ちび連れにも快適な環境でした。 急に思い立ってえい!と出発したので、米、味噌、醤油以外の食材調達は現地で、と思っていたのですが、お盆時期の日光は、人だらけ。さらに、中禅寺湖周辺にはスーパーがほとんどなかったのであります。
お土産屋さんで尋ねて駆けつけたほぼ唯一の商店。店内は全体的に品薄状態で、精肉コーナーは豚バラ薄切りがひとパック、鶏ひき肉ひとパックがぽんと置かれているだけ。がーん。
宇都宮あたりで大きいスーパーに寄っておけばよかった! と思ってもあとの祭りです。
日光はキャンプ場も結構あるんだよね。食料争奪戦になることは、ちょっと考えれば想像がつくはずなのに......、甘く見ていました。
夕暮れ時のキャンプサイト。
周囲を見回すと、あちこちで夕餉の支度が見られます。大型テントに、屋根付きリビング。調理台があって、ずっしり重そうなダッチオーブンが火にかけられている。
どこのおうちも立派なのです。腰をかがめて入るうちのちびテントは、夫が一人で使っている山用のコンパクトなもの。ざっと見回すと我が家以外にはもう一張りあるのみ。
「ふうちゃんのおうち、小さいねえ」と娘が言うけど、本当にそうだね。しばらくキャンプから遠ざかっている間に、ずいぶんいろいろ変わったのだなあと思います。
みなさん、何を食べるのかなあ。ああ、ふわふわとトマトソースの香りがしてきたよ。向こうの方からカンパーイの音も聞こえます。
そちこちでランプの明かりがともり始める。
「おなかすいたよー」とふうたろうも騒ぎ始めました。
たった一個のカセットコンロで、白飯、みそ汁、肉野菜炒めを作り、トマトとリンゴを切ってお皿に乗っけます。ハムでカイワレ大根をくるくるくる。
さ、できた。地味めの献立がテーブルに並びました。テーブルも古い地味なスチールのものなので、せめて新しいテーブルクロスでおおいます。
「いっただきまーす」
あのね、こんなこと言うのもなんですが、おいしかったんですよ。
でも華がない!
じゃーん! もなければ、おー!! もない。ツマラナイなあ。
夫は夫で、赤ワインを1本しか持ってきていないことをずっと悔やんでいます。
キャンプで大事なのはごはん。絶対にごはんです。
やっぱり準備を怠ったらだめだねえ。
すっかり忘れてしまった勘を取り戻すべく、この夏もどこかへくり出そうと計画をたてています。
屋外で調理して、ひとつ鍋をみんなで分け合って食べるのは楽しいですよね。
みなさんはキャンプのとき、何を食べたいですか?
スペアリブ、パエリア、カレー、焼きそば、鮭のちゃんちゃん焼き、豚汁、涼しい場所ではポトフやシチューなんてのもありだね。
じゃーん! おー!! って歓声が上がるようなものがいい。
炭火や薪の香りがするなかで、わしわしと頬張るごはん。たとえちょっぴり焦げたり、虫が飛び込んできたり、砂っぽかったりしていても、そういうのが野外ならではの味です。
私は、キャンプ(野宿)好きのおかんに育てられました。
テントの設置場所の決め方、張り方、火のおこし方、水汲み、鍋でのごはんの炊き方、おかずの調達法、銭湯や温泉の立ち寄り湯探し、トイレ、雨天時の対処法などなどいっぱい仕込まれた。
野外ではみんなが協力して過ごすのが普通なので、子どもといえども、仲間としてできることは何でもやらなくちゃいけません。
野で育てられると、たいていのことには動じなくなるものです。虫も、暗いトイレも平気。そして「このくらいは大丈夫」とか「ここまでやっちゃうとさすがにお腹を壊すだろう」など、カラダの加減もわかってきて、サバイバル能力がぐんと上がります。
大人になってみると「たいていのことに動じない」という気質って、大事だなと思う。周りの環境が変わっても楽に暮らせるんですね。
特に私の職業は、仕事であらゆる場所に行くので、どこでも眠れて何でも食べられる、トイレ事情が良くなくても平気というタイプでないと辛いのです。
「風呂なしシャワーなし5日間野宿」という条件とか、「水道なし風呂は川の6日間」という撮影とかを面白がれる性格になって良かったと思っています。
おそらく、おかんキャンプのおかげ。
一番キャンプをしていたのは小学校、中学校に通っていたころ。週末のたびに海や山へくり出し、月曜日は学校へ。週明けはテント、寝袋を干す日でした。我が家のそのセカンドハウスは、ベランダでしょっちゅうぺらぺらと風に吹かれていたっけ。
さて。キャンプのごはんの話でした。
私はキャンプでのごはんを数えきれないほど食べています。
おかんが作るごはんは、バリエーション豊かでした。
海沿いキャンプならハゼ釣りをして天ぷらに、とか、港近くの魚市場で赤イカとかワラサとか手に入れてお刺身にしたりとか。おかんが海にもぐって獲ってきたタコも塩ゆでにしたなあ。
山なら山菜、温泉場ならスーパーで卵を買ってきて温泉卵を作ったり、その土地土地の名物や旬のものを取り入れつつ、ときには大鍋で作った即席ラーメンをつっついたりと、緩急とりまぜたメニュー。
頻繁に行っていたから、日常の延長線上だったんだろう。家ごはんと何ら変わりない自由な献立です。
でも、「ここでなきゃ食べられない食材」がふんだんにちりばめられていて、本当に特別なごはんだった。楽しくて、おいしかったな。
それからおよそ二十年。
去年のお盆の時期に、初めて夫と娘と三人でキャンプをしました。
キャンプデビューのふうたろう(仮称、娘)はテントの中へ出たり入ったり。寝袋にくるまってむふふふふと、ご機嫌なようすです。
場所は奥日光、中禅寺湖畔。
夏真っ盛りというのに、風はひんやり、そして水辺だというのに蚊が一匹もいないという素晴らしさ。
キャンプサイトなので、トイレも完備。水汲み場もきれい。オートキャンプ場ではないのでアイドリングの音もなく、ゴミも落ちていないし、ちび連れにも快適な環境でした。 急に思い立ってえい!と出発したので、米、味噌、醤油以外の食材調達は現地で、と思っていたのですが、お盆時期の日光は、人だらけ。さらに、中禅寺湖周辺にはスーパーがほとんどなかったのであります。
お土産屋さんで尋ねて駆けつけたほぼ唯一の商店。店内は全体的に品薄状態で、精肉コーナーは豚バラ薄切りがひとパック、鶏ひき肉ひとパックがぽんと置かれているだけ。がーん。
宇都宮あたりで大きいスーパーに寄っておけばよかった! と思ってもあとの祭りです。
日光はキャンプ場も結構あるんだよね。食料争奪戦になることは、ちょっと考えれば想像がつくはずなのに......、甘く見ていました。
夕暮れ時のキャンプサイト。
周囲を見回すと、あちこちで夕餉の支度が見られます。大型テントに、屋根付きリビング。調理台があって、ずっしり重そうなダッチオーブンが火にかけられている。
どこのおうちも立派なのです。腰をかがめて入るうちのちびテントは、夫が一人で使っている山用のコンパクトなもの。ざっと見回すと我が家以外にはもう一張りあるのみ。
「ふうちゃんのおうち、小さいねえ」と娘が言うけど、本当にそうだね。しばらくキャンプから遠ざかっている間に、ずいぶんいろいろ変わったのだなあと思います。
みなさん、何を食べるのかなあ。ああ、ふわふわとトマトソースの香りがしてきたよ。向こうの方からカンパーイの音も聞こえます。
そちこちでランプの明かりがともり始める。
「おなかすいたよー」とふうたろうも騒ぎ始めました。
たった一個のカセットコンロで、白飯、みそ汁、肉野菜炒めを作り、トマトとリンゴを切ってお皿に乗っけます。ハムでカイワレ大根をくるくるくる。
さ、できた。地味めの献立がテーブルに並びました。テーブルも古い地味なスチールのものなので、せめて新しいテーブルクロスでおおいます。
「いっただきまーす」
あのね、こんなこと言うのもなんですが、おいしかったんですよ。
でも華がない!
じゃーん! もなければ、おー!! もない。ツマラナイなあ。
夫は夫で、赤ワインを1本しか持ってきていないことをずっと悔やんでいます。
キャンプで大事なのはごはん。絶対にごはんです。
やっぱり準備を怠ったらだめだねえ。
すっかり忘れてしまった勘を取り戻すべく、この夏もどこかへくり出そうと計画をたてています。

2012/02/10 05:46:22
公演中止から10ヶ月、『戯伝写楽』の特別な五日間
2012/02/09 23:46:43
ネットカフェ、2300円。
2012/02/07 06:54:01
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2012/02/07 05:39:35
「福島の子どもたちからの手紙~ほうしゃのうっていつなくなるの?」発売します。
2012/01/29 10:05:02
期間限定!元・朝日新聞東京本社編集局長・外岡秀俊氏による文章教室、開校。
2012/01/23 10:20:44
AERA English 2012年3月号の内容は!
2012/01/22 14:19:12
16、「年賀状」考
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