2008年08月10日

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超格差を生き抜く家族

能力フル活用する“補助装置”の機能

◆子は「全託」で仕事集中

北京市の中心部から車で30分ほどの新興団地の最上階に、張鵬さん(39)と于泯さん(35)夫婦は住んでいる。

「パパ、ママ遊んで~」

息子の浩然くん(4)がまとわりついてくる。浩然くんにとって週末は両親と一緒に過ごせる貴重な時間だ。浩然くんは普段「全託」と言われる寄宿型の幼稚園に通っている。平日は基本的に幼稚園に預けっぱなし。忙しい共働きカップルが多い中国の都市部でここ最近増えている形だ。

平日夜、于さんは大学院の授業などに通う。

「今の20代は小さいときから勉強してキャリアのための武器を身につけているので、30代の私たちは今勉強しなければ」(于さん)

全託は子どものためでもある。午前6時半起床、午後8時就寝。しっかりと生活リズムがつけられる上、11種類のレッスンがあって、効率よく習い事ができる。

「勉強はプロに任せて、親は愛だけを注ぐのがいい」(于さん)

「一人っ子なので、幼稚園で社会性を身につけた方が子どものためにもなる」(張さん)

◆警戒水域越えた格差

世界銀行の調査によると、社会の格差の度合いを示すジニ係数は、中国が0.462で日本が0.249。ジニ係数は1に近いほど格差が大きいことを示す。新華社系の雑誌は今年、中国の格差は国際的警戒水域であるジニ係数0.4を超え危険な状態に達したと報じた。

この「超格差社会」を生き延びるために、最も有効な手段がやはり学歴だ。中国では、女性もみな労働者という毛沢東思想に加え、夫だけの給与で家計を支えるのは困難だという事情もあり、共働きが一般的だ。両親が仕事で多忙な中、子どもにいかに教育環境を与えるか。それこそ祖父母や親戚総動員だ。

◆「借読」のため母子移住

北京の中国人民大学4年の男子学生(21)は、高校2年生の時、「借読」した。借読とは、高校の籍は変えず、授業だけを他の省の高校で受けること。中国では各省に大学合格枠が振り分けられており、省によって入試の難易度が違う。

借読のために、彼の母親は仕事を辞め、夫を一人北京に残して、息子と一緒に山東省に引っ越した。最近は、受験を勝ち抜くために仕事を諦める母親も増えているという。

◆子育てのために主婦

子育てを考え「ワークライフバランス型」を選んだのは、裴立傑さん(36)だ。かつては雑誌社でフルタイムで働いていたが、今はパートタイムで週に3日大学で講師を務める。娘(4)が幼稚園から帰ってくる時に自宅で迎えたいから、残業や出張がない働き方を選んだ。


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