2008年12月07日

水路の恩恵20万人に

アフガンで活動続けるペシャワール会

アジアプレス 白川 徹 ライター 中村ひろみ


◆たった一人の日本人

カンカンカンとかん高い音を響かせ、削岩機が道をつくっていく。アフガニスタン東部のジャララバード郊外。重機を操るのはNGO「ペシャワール会」現地代表の中村哲医師(62)だ。

8月に同会の伊藤和也さんが殺害された事件後、現地に十数人いた同僚の日本人スタッフたちは全員帰国した。いまは中村医師が現場監督から物品管理まで一人でこなしつつ、アフガン人スタッフを指揮している。重機の運転だけでなく、石運びもまずやって見せる。自分が先頭に立たないと、人々がついてこないと考えるからだ。

◆干ばつは戦争より深刻

同会が特に力を注いでいるのは水路建設だ。2000年以降の度重なる干ばつで、アフガニスタンは危機的状況にある。

中村医師は「干ばつは戦争より深刻」ととらえ、03年から水路づくりを地道に進めてきた。当面計画している30キロのうち、これまでに約20キロを整備。一時2万人にまで落ち込んでいた一帯に、20万人の干ばつ難民が帰還したという。

◆ドクター・サーブ

現地の人たちは、中村医師を「ドクター・サーブ(お医者様という意味)」と尊敬の念を込めて呼び、

「日本人はアフガニスタンの本当の友人だ」

と口をそろえた。外国人への敵対感情が日増しに高まるこの国では、驚くべきことだ。それほどペシャワール会の活動は高く評価されている----。

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