2009年05月17日

夫捨て最後に笑うバリュー女

女の価値は結婚と出産と離婚で上げる

20090525_s_4.jpg
編集部 小林明子


◆「アゲ婚」だとほくそ笑んでいたのに

地獄絵図だった。

保育園でノロウイルスに感染したらしい長男(1)は嘔吐が止まらない。タクシーも使えず、バギーに乗せ、襟元をタオルでぐるぐる巻いて、徒歩20分の家路を急いだ。

家に着いても泣きながら吐く長男をなだめ、新しいタオルを出し、汚れ物を片付けて洗濯機を回し、床を掃除し......ふと顔を上げると、夫がリビングのソファに三角座りして一部始終を眺めていた。いたの? どうして手伝ってくれないの?

「伝染るんだろ、それ」

IT企業に勤めるマイコさん(32)は4年前に社内結婚した。夫は同期だから仕事も子育ても助け合っていける「アゲ婚」だとほくそ笑んでいたのに、あてが外れた。出産を機に夫の自己中っぷりが露呈したのだ。つわりでプロジェクトを外れたら、夫は心配するどころかわざと忙しさをアピールして見下した態度をとる。育児休業中、それまで分担していた食費を夫からもらうようになると、いちいちレシートを確認された。

もう離婚したい、と専業主婦のママ友に打ち明けたら、

「お父さんがいないと子どもがかわいそうよね」

と一蹴された。お父さん? もともとそんな人いない。百歩譲って家族を養う人をお父さんと言うなら、年収が580万円ある私がその役をすればいい。ママ友だって子どもの目の前で夫の文句ばかり言っている。子どもがいるからこそ、離婚すべきじゃないの? 日に日にその思いが強まっている。 

◆「たまっている間はご心配をおかけしました」

広末涼子は昨年の離婚後、お茶のCMで満面の笑みを浮かべた。過去を水に流してスッキリ──離婚を暗示するコピーが話題を呼んだ。黒田知永子、安室奈美恵、竹内結子、ともさかりえ......。出産によって確立されたママ芸能人の地位は、離婚でも揺るがない。むしろ、イキイキして見える。結婚でアゲ、出産でアゲ、自ら決別を選び、子どもを養えるだけの力を証明してさらにアゲ。いまや結婚、出産、子育てを経た離婚は、女のバリューを上げる一過程かのようだ----。

バックナンバー

アエラ最新号

2012年2月13日号

2012年2月13日号

最新号キーワード

食の信念が揺らぐ 銀行窓販保険の魅力と危険 早慶女子「一般職がいい」 女心の複雑 「脱東電」で電気代26%節約 「驚異の儲け」グリーよ どこへ行く 絢香インタビュー 荻原博子の石巻ルポ 今年の花粉症 AKB48「恋愛で脱退」のルールと戦略 

2012年2月13日号
定価:380円(税込)
表紙:松田翔太/俳優

雑誌を購入

デジタル雑誌を購入

から検索
から検索