2009年07月12日

名前を変えて生き残れ

「校名変更」の費用対効果

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ライター 石渡嶺司


◆「工業色」を排除する改名

伝統ある私立大学が大胆に校名を変えた。そのことが関係者の間で話題になっている。

東京都市大(東京都世田谷区)。今春、80年の歴史を持つ武蔵工業大が、同じ五島育英会傘下の東横学園女子短大を統合して、生まれ変わった。工学部離れを受け、校名から「工業」を外し、文系色の強い都市生活学部と人間科学部を発足させたのだ。

その結果、2009年の受験者数は08年より約2800人(25.1%)も増えたという。

だが卒業生はすんなり受け入れなかった。同窓会の「武蔵工業会」は校名変更に反対した。

「もし、校名変更をするのであれば、学生の就職支援その他の関係を一切断絶する」

一時は、そんな内容の文書を大学側に突き付けたほどだ。

受験者数が昨年より増えたとはいえ、03年との比較ではまだ約2000人も下回っている。ライバルの芝浦工業大も06年、東京・豊洲に新キャンパスを開設して人気を集めており、学生の争奪戦は続きそうだ。

◆はたして改名の効果は

ここ数年で校名変更に踏み切った大学は数多い。その効果は出ているのだろうか。

03年と09年を比較して、受験者数が伸びた大学は、先の文京学院大など30校中8校。先の東京都市大など、微減にとどまっている大学を含めても、その効果があったといえるのは12校だ。

残る18校は、受験者数を3割以上減らすか、公表できなくなった。そればかりか、廃校・募集停止発表に追い込まれた大学も3校あるーー。

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