2009年07月26日

夫婦間BtoB取引で円満

弁当400円、セックス1回5000円

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編集部 長谷川拓美


◆お互い溜飲下がる

寝ている妻と息子を起こさないようにリビングのドアを開けると、ダイニングテーブルの上の一枚の紙が目に入った。

「明日の弁当 いる・いらない」

「いる」に○をつけて、お金を置く。金額は400円だ。

会社員のキムラさん(48)は、今年4月から妻(42)と昼の弁当契約を交わした。 夫婦で話したときに、こう言われた。

「専業主婦が無料奉仕なのはおかしい。明日から昼の弁当代としてお金を請求します」

最初は反発した。息子が無料で、なんでオレは400円も払うわけ? でも、こうも思った。

「混沌とした家庭に秩序が生まれれば、夫婦関係も何か変わるのかもしれない」

契約にサインしたのは、現実的な損得勘定も働いたからだ。月5万円の小遣いのうち、昼代として一日900円が消えていたが、400円で弁当を作ってもらえば毎日500円が浮く。妻も息子のついでに弁当をもうひとつ作れば、一日400円の小遣いが得られる。ともに損をしない上に妻の怒りがおさまれば、これほど安いものはない。

初めて社員食堂で弁当を食べたときは正直恥ずかしかった。

「愛妻弁当ですね」

と声をかけられるたびに、カオスにルールを敷いただけと反発しそうになった。今は違う。

「クリームコロッケおいしかったよ。いつもありがとう」

そう話すと笑顔が返ってくる。弁当契約後は、週末を夫婦で過ごすことが多くなった。何よりも家庭が明るくなった。

「夫婦間にお金を流通させることで、お互いに溜飲が下がることもあるんです」

◆ウィン・ウィンの夫婦関係

元外資系金融マンで『女房を質に入れるといくらになるのか?』の著者である永野良佑さんはこう分析する。

「この2人の家庭は、典型的な夫婦ウィン・ウィンの関係です。デフレ時代だからこそ、家庭内を企業間取引のBtoBと考え、外に出るお金を減らして家計自体を豊かにするのはいいアイデアです」

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