2009年10月04日

学生も企業も「脱ネット」就活

パソコンを閉じて、汗をかこう!

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編集部 大波 綾


ほめられたことではないが、筆者は昨年10月、いまどきの就活生の気分を実感したくて三つの就職情報サイトに登録した。

就職情報を多方面から提供するこれらのサイトでは、各企業の紹介や採用スケジュール、就活体験記など、就職活動向けのさまざまな情報が読める。

会員登録すると、志望業界の企業情報がメールで届き、説明会やセミナーの申し込みなどもできる。就活事始めとしては、サイトの会員登録は「きほんのき」なのだ。

筆者は志望業界を「出版」として登録した。

すると次の日から「メッセージ到着」「更新情報が届きました!」といったタイトルで、メールがじゃんじゃん届く。多い日は1日30通以上届いた。

◆毎日、メールと格闘

最初はうきうき気分で見るのだが、何かが違う。出版志望なのに、いわゆる出版社からはなしのつぶてで、案内をくれるのはパンフレットの製作を請け負う会社や出版社の子会社の人材派遣会社。次第にメールチェックを怠り、結局、迷惑メール設定にしてしまった。

本物の就活生ならそうもいかない。毎日、毎日、メールと格闘することになる。

10月1日、今年も就職情報サイトが一斉に「グランドオープン」した。2011年に卒業予定の大学3年生にとって、いよいよ本格的な就活の幕開けだ。

意中の会社へのプレエントリー(応募者登録)が順次始まる。エントリーシート(ES)の提出や適性検査までサイトで行うところもある。就活の基本動作はパソコン上で完結してしまうのだ。

◆「ネットがにくい」

来春、大手損保会社に入社予定のYさん(早稲田大学4年)は、年が明けたころからパソコンに向かうのがおっくうになった。来る日も来る日も就職情報サイトからのメールに追われ、各企業の説明会の申し込みではパソコンに張り付かなければいけない。

「セミナーで適性検査も受けさせられるので、セミナーに参加できないとスタートラインに立てないのも同然。」(Yさん)

銀行に内定しているS君(早稲田大学4年)も、ネットに苦しめられた一人だ。

「リクナビとマイナビと日経ナビに金融志望で登録していたら、一日に50通くらいたまっていた。くたびれてしまって、一通りのセミナーが終わった後は、受信しても即ゴミ箱行きでした」

◆いまこそ「就活の3K」

就活は本来、企業の人と学生という生身の人間同士がぶつかり合うもの。ところが、いまの就活はネットが支配している。バーチャル化が著しいのだ。

立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の准教授、小島貴子さんは、ネット就活が避けられない時代だからこそ、「就活の3K」を提唱している。「汗をかく、恥をかく、文字を書く」の3Kだーー。

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