2009年10月09日

「実は親米」生んだアメフトと青い空

鳩山首相の米国観

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編集部 田村栄治


◆自由と公平 体感した国

20代の鳩山由紀夫も、この青空を見ていたに違いない。

米サンフランシスコから南に約60キロのパロアルトにあるスタンフォード大学には、高層の建物が数えるほどしかない。

ただでさえ開放的なこの西海岸の名門大学は、鳩山にとって「解放的」でもあったはずだ。「あの鳩山家の」という枕詞とは無縁だったであろうからだ。そんな開放的な空の下、自由な米国を胸いっぱい吸い込んだ鳩山は、どのような「米国観」をもつに至ったのだろう。

「ハトヤマは反米的ではないのか」

米国の日本専門家の間で、そんな声が噴き出た時期がある。今回の総選挙の投票日3日前に、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)に鳩山の論文(日本の月刊誌記事の英訳を抜粋)が掲載された直後のことだ。

「日本は米主導の市場原理主義に翻弄されてきた」「その結果、人間の尊厳が失われた」「今回の金融危機は、米国一国主義の時代が終わりを迎えている可能性を示している」こうした言葉に警戒感が広がった。鳩山は「反米的でないことは論文全体を読んでいただければわかる」と強調したが、米国のみならず日本国内でも、「鳩山は米国が嫌いらしい」という受け止め方が広がった。

実際は、どうなのか。

「彼がアンチ・アメリカだと感じたことはない。もしそうだったら、そもそもスタンフォードに来ないはずだ」鳩山に「在庫理論」などを教えたスタンフォード大名誉教授のアーサー・ベイノットは、ニューヨーク・タイムズの鳩山論文も読んだとしたうえでそう話す。

鳩山と同時期に留学し、寮の部屋が隣同士だった中川特殊鋼社長の中川陽一郎も、「反米などと言われていますが、アメリカは好きですよ。鳩山さんにとって、自由と公平を体で感じ、勉強だけで勝負できた国ですから」と証言する。

この鳩山の「嫌米疑惑」をめぐっては、それを打ち消す決定的な証拠がある。本人の発言だ。

◆大学はアメフト一色

1998年5月のセミナー「一橋フォーラム21」で講師を務めた鳩山は、安全保障問題を論じる中で次のように述べている。「私は6年間アメリカに留学し、アメリカ大好き人間の一人でありまして......」

では、そんな「アメリカ大好き人間」は、どのようにつくられたのだろうーー。

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