2009年10月31日

最強「小沢」面接の突破術

就職・転職最前線に役立つ

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編集部 常井健一 写真 高井正彦 オブジェ きしくり


◆企業なら最終面接官

人生で、最も長く感じる5分間だった。

東京都千代田区永田町。民主党本部8階にある代表室で、三村和也(34)が小沢一郎に相対して座ったのは、昨年の春だった。

小沢は活動状況を聞いてきた。三村は反射的に身振り手振りを交えて言葉をつないだ。

「半年間、1日50カ所で辻立ちを続けてきました。毎日名刺を200枚配り終えるまで、家に帰らないことにしています。選挙区内には高校の同窓生が1000人いて、名簿を見ながら手紙を出しました」

抽象論ではなく、具体的に語ることを心掛けた。東大法学部卒で、経済産業省の元キャリア官僚。名門エール大の修士号も持つ。誰もがうらやむ経歴の持ち主だが、小沢の前では、そうした点には一切触れず、強調する点を必要最小限に絞った。後述するような「小沢流」を事前に熟知していたからだ。

三村が一通り話し終えると、小沢はいきなりこう述べた。

「同窓生には手紙だけじゃなくて、直接行かないとだめだよ」

一拍置いて、こう続けた。

「公認出すから」

履歴書と面接だけで決まる公募は永田町への近道のようにも見える。だが、公募に合格しても即公認とはならない。06年の応募者総数から換算すると党公認までの競争率は約47倍という狭き門。この人たちの「生殺与奪権」を小沢が一手に引き受ける。 国民の支持を得て大所帯になった民主党を「人気企業」に例えるなら、小沢は適任の人材を短時間で見極める「最終面接官」というわけだ。

◆銀行マンの対策は

公募組には就職人気ランキングで上位にある企業出身者が目立つ。熊本2区選出の福嶋健一郎(43)は元みずほコーポレート銀行員だ。同期でも出世は早いほうで、退職時は参事役だった。

福嶋は言う。

「銀行での経験が役に立った」

実はみずほでは管理職として採用にも長くかかわった。つまり、面接する側だった。 A4用紙1〜2枚で簡潔で目立つ資料を整えるのは銀行員なら日常茶飯事だが、党に出す書類には銀行での細かいスキルを書き連ねるのは避けて、面接官の胸のうちを考えながら、「簡潔さ」を心掛けた。

「論文の構成よりも項目設定に時間を費やしました」(福嶋)

 だが、小沢の面接に限ってはこうした対策は通用しない----。

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