2009年11月15日

宗教系私立へ親たちの期待

大学進学だけじゃ物足りない

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ライター 金子裕美 写真 今村拓馬


◆無宗教の親が、子どもを宗教系私立に

横浜市の保育士の女性は3年前、長女を中学受験させた。はじめは乗り気ではなかったが、塾の先生に言われるままにキリスト教系の学校を見に行ったところ、「目からうろこが落ちた」と言う。

「うちは無宗教。正直なところ、娘に合うかなあと半信半疑だったのですが、大学進学より人間教育に熱心な様子がひしひしと伝わってきたんです」

長女はいま、120年の歴史を誇るプロテスタントの女子中高一貫校に通っている。

無宗教の親たちがなぜ、宗教系の私立校に子どもを通わせるのか。共学のプロテスタント校、桜美林(町田市)の本田栄一校長の言葉を借りれば、いまの社会は「精神的貧困」に陥っているからだという。

「単純に言えば『おてんとうさまが見ているよ』というような規範となるものが、いまの子どもたちには与えられていない。キリスト教に限らず、主要な宗教の教典には普遍的なものさしがある。宗教系の学校ではそうしたものをよりどころに、人間としてとるべき行動を考えさせる。そこが『このままではいけない』と思っている親御さんに響くのではないでしょうか」

首都圏には、宗教系の私立中高一貫校が約80校あるといわれる。100年以上の歴史をもつ学校や進学校として評価の高い学校も少なくない。その大半をキリスト教系と仏教系が占め、前者はさらにプロテスタント校とカトリック校に分かれる----。

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