2009年12月24日

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「欲望大国」でつかむ夢

中国市場と格闘する日本の若手たち

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編集部 常井健一、時津 剛(写真)


負けるもんか──。

ヤクルトの斎藤与一(31)は握り締めた中国の大衆酒「白酒」を隣の男性の胸元に押し付けた。周囲の喝采を笑顔で受け止めると、差し出されたソーセージにかじりついた。

斎藤ら約30人を乗せたバスは中国・山東省の青島を夜10時に出て、上海近くの景勝地・蘇州に向かっていた。片道約900キロの道中。行きも帰りも寝ずの宴が続いた。

この国の労働者は概して会社への忠誠心は薄く、部下は上司の器量を見て働き方を決める。

ビジョンを示せば、

「絶対できない」

新しい仕事を任せると、

「わからない」

現場まで一緒に行って、やって見せると理解は早い。

斎藤は振り返る。「何とも言えない一体感が生まれました」

就職氷河期世代の斎藤にとってヤクルトは3社目になる。新卒だった約10年前、50社以上に履歴書を送ったが内定は1社のみ。そこに入社したものの、やりがいが感じられず、10カ月で辞めた。

その頃、世はすでに中国ブームに沸いていた。斎藤は電車の中づり広告にあった「中国ビジネスが熱い」という文言が頭から離れなかった。

「中国で力を試したい」ーー。

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