2010年01月08日

不動産・仏像買い取る巨額経済活動の原動力

真如苑

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編集部 田村栄治 写真 松永卓也


◆巨大宗教団体、真如苑

信者の列は、JR立川駅(東京都立川市)北口から、左手はるか前方へと続いていた。

昨年12月28日午前9時半。一年の締めくくりの法要があったこの日、立川駅には、真如苑の本部道場「応現院」へと向かう人たちが続々と押し寄せていた。

学生風の若者やベビーカーを押す夫婦、中高生連れの家族、杖をつくお年寄りなど多様だ。

長蛇の列はやがて、ガラス張り2階建ての大きな建物へと吸い込まれていく。それと入れ替わるように、1階部分からは、50人以上の信者でぎっしりの立川バスの車両が次々と吐き出される。

応現院への直行便だけのためにあるバスターミナルだ。時刻表を見ると、この朝9時台だけで20本の直行バスが出ていた。

規模の割に目立たない教団だが、80年代には、有名芸能人が信者だとして注目された。最近は、大型の不動産取引や美術品の購入などで、その金満ぶりが話題になっている。

東京都武蔵村山市(一部立川市)の日産自動車工場跡地。東京ドーム22個分という広大な土地を、真如苑は2002年に739億円(一部借り入れ)で取得した。お堂や森をつくる予定だという。04年には、東京都心(千代田区一番町)のホテル跡地を購入。

07年には、大阪・難波の土地約3300平方メートルを買収。さらに、米ニューヨークで08年にあった競売では、運慶作とされる大日如来像を約14億円(手数料込み)で競り落とした。

これら巨額の経済活動の原資は、信者の会費や布施だ。真如苑がいかに数多くの信者をがっちりとつかんでいるかがうかがえる。

◆信者の心を掴むもの

一般的には新宗教の一つと見られているが、真如苑は自らを伝統仏教の教団だとする。護摩を焚くなどの法要のスタイルも、真言密教と似ているといわれる。 設立時期はさほど古くはない真如苑だが、これらの特徴が教団に歴史の重みを与え、それが多くの人を引き寄せる理由の一つになっているようだ。

ただ、伝統仏教の特徴を備えていることだけが人気の理由なら、各地の仏教寺院はもっとにぎわっているだろう。

「そりゃあ何て言っても、接心がいいのよ」

東京都日野市から来た女性(63)に応現院で話しかけると、そんな答えが返ってきた。

接心とは「霊能者」から「霊言」をもらうことで自分を客観的にみつめる、真如苑独特の修行だ。伝統仏教と言いながら、一気にオカルト教団めいて聞こえるこの修行こそが、教団の人気と関係しているらしい--。

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