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2014年バブル崩壊
滝川クリステル+アエラ 上海取材
編集部 土屋 亮 写真 東川哲也(本社)
あと2カ月で、ここが世界中の人を出迎える玄関口になるとは、とても思えない。上海で一番の繁華街・人民広場からタクシーで10分。5月1日に開幕する上海万博会場の正面入り口には、土煙が舞っていた。がれきの山の横で建設作業員たちがのんびりと立ち話をしている。
「日本の感覚では開幕に間に合うわけがないと思う。でも、この国には無理やり間に合わせるパワーがある」
取材で会った日本人はみな、一様にそう言った。一見、雑然としていい加減に見えるのに、内にすごい馬力とスピードを秘めている、と。
発展を如実に表すのがインフラ投資だ。いたるところで地面が掘り返され、高層ビルがそそり立つ。東京のビルが低く感じる。
あおりで不動産価格も跳ね上がった。2007年から08年にかけて四半期ごとに10%も上昇、いまも高止まりの状態が続く。
新興経済地区、浦東(プートン)新区の住宅街に住むマンションオーナーの中国人男性(48)は、2000年代前半に都心に投資用マンション2部屋を150万元(約1950万円)で買った。いま、2部屋の市場価値は500万元(約6500万円)にまで上がっている。年11万元(約143万円)の賃料収入があるため、今すぐの売却は考えていないと言った後で、こうも言った。
「値段がまだまだ上がれば、どこかのタイミングで売ってもいい。でも、その前に3部屋目を購入したいね」
政府はローン制限などで価格高騰を抑えようと躍起だが、不動産仲介会社の謝国華(シエクオホワ)支店長(54)は冷ややかに言い放った。
「地価はまだ上がるよ。下手に規制を強めすぎて地価が急落すると、経済が大混乱する。政府もそれをよくわかっているから下手に手出しできない」
行き過ぎた不動産価格の上昇は、消費の根幹をも、揺るがしているのではないか。そんな懸念もある。不動産会社の総務部門で働く沈佳麗(チェンチアリー)さん(25)は、マンション購入のため貯金に励んでいる。年収は3万4千元(約44万円)。消防士の彼(25)と結婚した後に住む部屋を買いたいと思っている。
「マンションがものすごく高いから......。他に、ほしいものはとくに思いつかない」
中国建設銀行の融資担当者(50)は、個人的見解と断ったうえでこう言った。
「不動産価格が上がれば上がるほど20〜30代の消費意欲は下がっているように思えてならない」
人口13億=消費大国。中国にはそんなイメージが先行する。だが、それは実態なのかーー。

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