2010年08月15日

菅さん、戻っていらっしゃーい!

日本の夏、「お遍路ガール」の夏

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ライター 臣永正廣 写真 芳地博之


 四国遍路を舞台に多感な少女の漂泊を描いた「旅の重さ」が封切られたのは1972(昭和47)年だった。憂鬱な日々から逃れるために家を出た少女が、四国の豊かな自然のもと、遍路の途上で経験する様々な出会い、出来事が初々しく描かれていた。

 それから40年近く。昭和から平成へ、20世紀から21世紀へ、バブル期のイケイケ時代とその崩壊を経て、混迷と低迷のいま、四国遍路が再び見直されている。

 遍路といえば、ちょうど6年前の2004年夏、年金未納問題から民主党代表を辞任した菅直人氏が「自分を見つめ直す」ために、頭を丸めて88カ所巡りに出たことが話題になった。

 職場のしがらみや重圧、恐妻や愚息との日々から解放されたら、菅氏ならずとも思わず本音をのぞかせることだろう。

 そして今回、あたかもそのお大師さまのお導きで出会ったのが、「歩き野宿遍路」というコアなスタイルで巡礼していた矢野眞弓さん(29)だ。

  出発する前には、友人から「インドへ行くのと同じよ」と言われたという。

「実際、歩きながらインドを思い浮かべて『ああ、そうなんだ』と確認する日々でしたね。きつい山道もありますが、それをしんどいと思うか楽しいと感じるかは、自分の心が決めること。『お接待』でいただいたあめ玉のこと、アイスキャンディーの冷たさ......。小さな幸せに気付き、それに感謝する。それがとてもいいんですね」

 47日間の旅の途上では海の綺麗な海岸でサーフィンをするなど、いたってマイペースの遍路でもあったそうだが、この「お接待」が四国遍路の最大の特色でもあるーー。

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