2011年10月23日

内定には「有報」を読め

優良企業96社のリスト付き

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編集部 澤田晃宏


 産業能率大学情報マネジメント学部4年の斎藤格也さん(22)は今春、就活の壁にぶつかっていた。書類選考は通過するが、2次か3次の面接で必ず落ちる。

 ある小売店で最終面接に進んだ。もう、「ご縁がなかった」と言われたくない。大学のゼミで教えられた、上場企業の会計・財務データの検索サービス「ユーレット」にアクセスした。ユーレットは、有価証券報告書(以下、有報)のデータベースだ。

 この小売店のデータを同業他社と見比べた。売り上げ規模は小さいが、純利益では業界でもトップクラスだとわかった。パワーポイントで売上高と純利益に注目した独自の業界地図を作り、面接に臨んだ。

「自分で作ったの? すごいね」

 斎藤さんが持参した資料を見て、面接官の声が弾んだ。後日、内定の連絡があった。

 斎藤さんはこう振り返る。

「最初は正直、知名度の低い会社で興味はなかったんです。どうしても名前から入ってしまう就活でしたが、数字から入ると知名度とは関係なく、優秀な会社が見えてくるんです」

 有報の就活への活用をゼミで仕掛けたのは、情報マネジメント学部の小野田哲弥准教授。狙いをこう話す。

「単純に中小企業に目を向けろと言っても難しい。優良な中小企業がたくさんあることを納得させるためには、数字で見せることが一番なんです」

 有報は、企業探しに「使える」だけではない。同じくゼミに所属する4年の高橋杏里さん(22)は、ある人気企業の会社説明会で、担当者の景気のいい言葉に疑問を持ったーー。

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