2012年01月22日

スマホ活用で社員を生かす

全社員支給時代

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編集部 太田匡彦、井上和典 写真 高井正彦


「コミュニケーションのツールとしては完璧です」

 アステラス製薬コーポレートIT部の矢ヶ部泰法課長はそう断言する。

 これまで約9千人の社員のうち、外出時間が日に40%を超える社員や管理職など約5千人に携帯電話を配布してきた。昨年8月、2年に1度の更新を機に、すべてをアンドロイドOS搭載のスマートフォンに切り替えた。

「社内には使いこなせないという意見もありましたが、会社のメールや社内カレンダーの同期処理のスピード、アプリの豊富さを考えれば、メリットのほうが大きいと判断しました」

 MR(医薬情報担当者)の営業支援ツールとしても利用できる。米国出張の際、飛行機を降り、スマホの電源を入れればすぐにメールのやりとりが始められる。パソコンを持ち歩いていた時とは比べものにならないほど、社内のコミュニケーションが円滑になった。

 だが、それだけのために配ったわけではない。同社は、スマホを通して社員の情報リテラシーを高め、新しい働き方を模索したいと考えている。だから、自宅に無線LAN環境があれば、自己負担で好きなアプリを買うことを認めている。私用電話もでき、社用と区別して個人の口座から料金も引き落とせる。矢ヶ部氏は言う。

「なるべく自由に使ってもらっています。いきなりスマホを渡されて、規則でがんじがらめにすれば使いこなせなくなる。それよりも慣れ親しんでほしい。結果として、使い方について要望がたくさん寄せられています」

 社員のアイデアで使い道が広がっている。MRは営業先で、医学用語を辞書で引くようになった。社内会議室の予約がスマホからできるようになり、海外出張中の役員はスマホで禀議の決裁を行うようにもなったーー。

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