2012年01月22日

金持ち村で生まれた不満

中国一「幸福な地」を訪ねた

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ジャーナリスト 陳言 写真 張朋


 中国・上海から高速鉄道に乗って1時間半。江蘇省無錫市から東北に40キロ行くと、「中国一の金持ち村」と言われる村がある。

 華西村。

 昨年10月8日の村設立50周年の祝賀行事には中国の中央政府から4千人の来賓、内外メディア約700人が押し寄せた。国営放送は人気タレントを、香港のフェニックステレビは看板アナを派遣。「華西村こそ豊かな生活、幸福のシンボルだ」と中国メディアは報じた。

 その中心にいたのが、村の呉仁宝・前共産党委員会書記(83、現在の書記は彼の息子だが、なぜか村では彼をずっと書記と呼んでいる)。満足げに満面の笑みを浮かべていた。

 村にある華西六十年記念館には入り口に、縦2メートル、横10メートルの巨大な写真が飾られている。「華西村、幸福、幸福、真幸福」という江沢民前国家主席の言葉と写真の横に呉氏。

 高層ホテルから村を一望すると、同じような赤い屋根の別荘風邸宅が整然と並ぶ。村というより、ニューリッチたちが集まる超一流の別荘地に来たようだ。新しく建てられたホテル「龍希大酒店」の最高級の部屋は一泊10万元(1元=12円、約120万円)。ホテル内を見学するだけで1千元とられる。

 村はヘリコプターも2機所有する。2機で9千万元、ヘリ専用の駐機場建設には1千万元かけた。年間200万人訪れる観光客向けに空からの観光は目玉だ。1回の飛行は1千元。万里の長城のヘリ観覧と同じ値段だーー。

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