紳助は耐えられるか／"あの人はいま"企画

2011年09月06日

紳助は耐えられるか／"あの人はいま"企画

　島田紳助さんの突然の引退をめぐっての騒動は雑誌ではまだまだ続いている。が、テレビ番組は何事もなかったかのように代わりの司会者で進んでいくようだ。惜しいとか稀有な存在だなどと言われても結局、代わりはいくらでもいて、いつの間にか忘れられていく......のだろうか。

　先日、スター錦野こと錦野旦さんと、かーくんこと元・光ＧＥＮＪＩの諸星和己さんの対談番組を見た。どちらがより売れていたか、過去の栄光をさんざんかましあった後、かーくんはこう言った。

「10年ぐらいこういうお店（対談が行われた隠れ家的な店）に来ていません。昔は店入って騒がれるのがイヤでしたが、いまは騒がれないとイヤなので、それが怖くて店に入りにくくなったんですよ」

　ザ・芸能人のプライドと苦悩ってやつは大変だ。

　かつて爆発的に売れたが、見かけなくなってしまった芸能人はたくさんいる。「左へ受け流す」で、自分も一瞬のうちに流されてしまったムーディ勝山さんは、収入が減って暇のつぶし方が変わった。昔は飲みに行ったりしていたのが、いまでは何もせず、動かないそうな。

　つぶやきシローさんもそういう感じだとか。収入が下がったということもあるだろうが、外に出ると人の視線が気になるのだろう。

　それでかーくんは「海外に逃げた」。ステップアップのためにニューヨークに行ったといわれていたが、本音は逃げたのだという。

　いまでも「何をしたらいいのかわからない。ビジョンがわかない」そうだ。「日本に帰ってこられないのはプライドを捨てられないからなんでしょうね」と語っていた。売れすぎてしまった人＝顔が知られすぎてしまった人は生きづらい。

"あの人はいま"的な取材は、正直依頼する方も気持ちのいいものではない。取材相手に「バカにするな！」と怒られたこともある（大物芸人です）。

　紳助さんの場合、お金はあるから生活の心配はないだろうが、"あの人はいま"になることに耐えられるのだろうか。

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