「40歳年収」上がった企業

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「40歳年収」上がった企業

2011年09月16日

「40歳年収」上がった企業

全上場企業のうち2010年度「平均年収トップ100」を分析

編集部　山下　努、福井洋平

　商社と資源関連、コンサルティング会社に製薬会社、そしてマスコミ。左の表を見れば、日本の「成長企業」はほぼ、この５分野に集中している。

　このデータは、企業財務情報の「ゼブラル」の協力を得て、有価証券報告書に記載されている数値を基に作成したものだ。

　日本の上場企業数は、約3700。本誌はまず、2010年度の有価証券報告書から、平均年収の高い100社を抽出（＝12〜13ページの表）。この100社について、ゼブラル社のデータベース上で最も古い03年度の平均年収を調べて比較した。単に年収の高い100社ではなく、その企業の年収の推移を見たかったからだ。

　なかでも左の表では、年収の高い100社の中からいわゆる「持ち株会社」を除外して事業会社のみにし、その企業の平均年収から40歳時点の推定平均年収を算出し、増減を見ることを試みた。
　持ち株会社は、12〜13ページの表で紺色で表示された企業群。傘下の事業会社を束ねる役割の持ち株会社は、社員数が極端に少ないうえ、社員のほとんどが年収の高い経営幹部であることが多いので、40歳年収を算出する意義が薄いためだ。他にも、03年度時点で未上場だったり、会社設立前だったり、平均年収の算出方法が変わっていたりして、比較可能なデータを入手できなかった企業も除いた。

「40歳」という特定の年齢にこだわった理由は二つ。

　一つは、一般に作成される「年収ランキング」は、単に各企業の平均年収を上から並べたもので、平均年齢の差が考慮されていないこと。
　もう一つは、日本の大企業の場合、入社からしばらくは横並びの賃金が、40歳ごろに「管理職への選抜が本格化し、給与に差が出はじめる」（賃金に詳しいアナリスト）ためだーー。

山下努 , 福井洋平 , 給与