授乳を初めて十数分。娘の目はとろ〜んと眠そう。
しめしめ、これで寝てくれれば晴れて私の自由時間が生まれる！と、心の中で「眠くな〜れ、眠くな〜れ」と呪文を唱えつつ授乳を完了。
さらに数十分、汗がしたたり落ちる中、腕の中で体温の高い新生児を寝かしつけ、これでカンペキ！寝てくれたはず！と、ベビーベッドに娘を横たわらせる。
すると。
さっきまで腕の中で寝ていたはずの娘は、いきなり目を全開。手足をカズダンスのように動かしまくり、しまいに甲高い声を振り絞って泣き叫び始める。「さっき寝てたじゃ〜ん」と新生児に文句を言ってもムダ。再び、授乳から全行程やり直し。
必死に寝かしつけてもベッドに置こうとすれば起きちゃうの繰り返しで、１日の大半が過ぎていく。

産休に入る前、仕事をしていたときは、毎日、翌日にやるべき「Ｔｏ　Ｄｏ　リスト」をつくり、一つずつ仕事を片づけていくのが当たり前だった。どんなに忙しいときも、夜会社を出る頃には、リストにすべてチェックが入り、自分のペースで仕事が進められた。
でも、育児は全然そうはいかない。
昨日はこうやったら眠ってくれたから、今日もこうやったら気持ちよく寝てくれるだろう、と思っても同じようには全くいかない。
泣き叫んでいる娘に理由を聞いても当然答えはなし。手探り状態でトライ＆エラーを繰り返すしかない。
もちろん「Ｔｏ　Ｄｏ　リスト」なんて全く無意味。心の中で、今日こそはパソコンに向かいたいな、と思っても、そんなささやかな願いさえも叶わず数日が過ぎていくことが多い。

育児は大変だと聞いていましたが、こんなに思うようにはいかないとは知りませんでした。
よく言われることですが、勉強や仕事はたいがいのことが努力でなんとかなりますが、育児は努力の仕方もわからない。
まさに「不条理」と闘う毎日です。

今年はそれに加え、ママは「放射能」や「節電」なんかとも闘わなければいけません。 どんなに東京の水道水はもう大丈夫です、と言われても安心はできないから、ミネラルウォーターを常備して料理。
洗濯しても娘のものだけは室内に干し、放射能を遮断。
さすがの猛暑日にはエアコンをつけますが、室温は２８度。それでも、世の中の節電風潮に気の引けることしばしばです。
授乳中にちょっと携帯メールでもチェックしようかな、と思うと、そういえば最近、「携帯に発ガン性リスクの可能性」というニュースもあったな、と心配になり、携帯を娘の頭から遠く離して打つなど、気になることが満載です。

それほど大変な育児ですが、だからこそちょっとの進歩がうれしい！
昨日は私の抱っこで泣きやまなかったのに、今日は気持ちよさそうに寝ている！抱き方がうまくなったのかしら昨日は授乳後２時間しか寝なかったのに、今日は３時間寝た！きっとオッパイの出がよくなったんだわ昨日は亀田兄弟みたいな顔をしていたのに、今日はなんだかクレオパトラに見えるわ！
うちの子かなり足が長くなったみたい、将来はスーパーモデル！？
と、誇大妄想をしつつ、育児を乗り切っております。

不条理ではありますが、確実に成長と進歩が感じられるからこそ、楽しいんですね♪
育児の醍醐味が少しずつわかり始めました。

写真：ベビーベッドの周りにはおもちゃいっぱい。なんとか機嫌をとって寝てもらおうとしているのですが......